2006年04月30日

「中間報告」「最終報告」などコトバの問題点

明日、5月1日に日米の安全保障協議委員会(2プラス2)が開かれます。
麻生外務大臣と額賀防衛庁長官は、今日の午前中にワシントンに行くらしいです。
http://www.topics.or.jp/Gnews/news.php?id=CN2006043001000038&gid=G02

アメリカでライス国務長官、ラムズフェルド国防長官と会談して、米軍再編に関して合意するでしょう。

そもそも米軍再編というのはどこから始まったのかという話は、ややっこしいので後日書く事にして、日本でこれだけ注目されるようになったのは昨年10月に2プラス2が行われて、いわゆる「中間報告」と呼ばれている合意文書が出た後からですね。

沖縄はもちろん神奈川や岩国などの自治体から「なんの相談もなしに勝手に決められた」と、ものすごい反発が出ました。それが今の混乱につながっているわけですね。

■「中間報告」「最終報告」というコトバの問題点

いわゆる「中間報告」が出た約1ヶ月後の昨年11月23日、琉球新報にこんな記事が掲載されました(概要)。

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「中間報告」の表現どこから出たのか 在沖米総領事

トーマス・ライク在沖米総領事は「中間報告という表現が一体どこから出てきたのか分からない。二国間で決めた合意だ」と述べ、日本側の呼称に強い疑問を示し、基地の移設先などの核心部分の大幅修正は困難との認識を示した。

来年3月の最終報告については、「日米合意をいかに実行するかについて、具体的で詳細な措置が記される」と述べ、日米合意の実現手法や時期などを具体化する内容になるとの認識を示した。
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この記事をはじめとして、どうも「中間報告」という言葉はアヤシイ、という説が出始めました。

つまり、ホントは日米両政府の間で決めちゃったんだけど、これまで地元に相談しなかったから反発を恐れて「これはあくまで仮に決めただけで、これから地元の皆さんとも相談して最終報告にしますよー」と言いたいために「中間報告」という言葉を使ったんじゃないか、という疑惑です。

たしかに、いわゆる「中間報告」と呼ばれている合意文書の中にはどこを見ても「中間報告」という言葉は無いんですね。

で、この件に関しては11月30日の神奈川新聞に検証記事が載ってました。(「ワシントン共同」って書いてあるので共同通信の記事ですね。)

この記事によると、11月8日の共同通信などとのインタビューでローレス国防副次官は「(10月末の文書は)中間報告ではない」と繰り返したらしいです。
また、1996年のSACO合意の時には「中間報告」「最終報告」という言葉を使っていたので、今回もその言葉が「独り歩きした」という指摘もある、と書かれています。

この記事では「日本政府は(中略)今後は中間、最終報告との表現は避ける方針だ」と書かれていましたが、12月6日の国会で麻生外務大臣は「国内や米国との間で調整の過程にあるという意味で中間報告と言わざるを得ない」と答えています。

結局、「言葉のあや」で誤魔化したいという下心のある日本政府と、変更はありうると信じたいという地元自治体のワラをもすがりたい気持とが重なって、日本では「中間報告」という言葉が使われ続けているワケですね。

新聞社によっては「中間報告」「最終報告」とカギ括弧付きで書いているところもあります。
今年4月8日の朝日新聞2面には「実施計画合意」(AIP、日本側は「最終合意」と呼称)という書き方をしていました。

まあ、「わかりやすさ」から考えてもおそらく各紙は「最終報告」と書くんでしょうね。

「中間報告」「最終報告」という言葉が断固としてダメだとまでは言い張りませんが、マスメディアはもう少し気を使う必要があると思います。

■「抑止力の維持」というコトバの問題点

最近、日本の政治家やマスメディアの報道は必ずと言っていいほど、沖縄の「負担軽減」と「抑止力の維持」という言い方をします。

これも問題で、11月23日の琉球新報によると(概要)、

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アメリカ大使館のケビン・メア安全保障部長は「抑止力は“維持”でなく“向上”だ」と強調した。
再編の目的の一つとして日本政府は従来、抑止力の「維持」と説明し、「強化」との見方を否定していたが、中間報告では「安全保障の(能力)強化」とうたっている。メア氏の見解は、日本側の説明の矛盾をあらためて示した。
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とあります。

もー、イヤになってきますね。

■「在日米軍再編」というコトバの問題点

さらに言うと「在日米軍再編」という言葉も誤解を招きかねない表現です。
そもそもアメリカが勝手に世界的な規模で軍の改革と再配置をしていて、「在日米軍再編」はその一環です。

沖縄の負担軽減のために始められたワケではないですし、日本国内の米軍基地だけに限った計画ではないのです。

このへんの話になるとだんだん難しくなって、オマケに英語がわかんないので書くのも大変ですが……、
講談社現代新書の『米軍再編』(久江雅彦)によると(概要)、

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2003年11月25日、ブッシュは大統領声明を発表し、活発に防衛力を改革(Transformation)する一方、グローバルな軍事態勢を再編(Global Posture Review)する事が課題だと述べている。

ちなみに、日本の報道で、在日米軍の配置の見直し(再編)をトランスフォーメーションと称する向きがあるが、これは必ずしも正しくない。
トランスフォーメーションは、軍事技術の進展を踏まえた兵器体系や運用の強化に加え、国防総省の組織や人事の効率化まで含めた、もっと幅広い意味での軍の「変革」を意味している。
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と書かれています。

つまり、こっちの基地をあっちに移してとか、そういう事だけじゃあないんですね。

日本で「中間報告」と呼ばれしている、昨年10月29日に出された2プラス2の合意文書。
その正式名称は英語で「U.S.-Japan Alliance:Transformation and Realignment for the Future」となっています。
日本語訳は「日米同盟 未来のための変革と再編」です。
「変革」=「Transformation」「再編」=「Realignment」ですよね。

ジャーナリストの松尾高志さんが『法と民主主義』4月号に書いている文章によると、アメリカが世界的な規模で行っている米軍再編の狙いは「同盟国・友好国の役割分担を拡大させること」も織り込まれている、とあります。

11月15日 朝日新聞の記事の概要と解説が、軍事アナリスト 神浦元彰さんのWebサイトに掲載されています。http://www.kamiura.com/new11_2k5.html

これによると、いわゆる「中間報告」についてある防衛庁幹部は、これで両国の軍事面の一体化が進み、日米同盟の能力強化が図られ、「これは日米安保条約の改定に匹敵する」と指摘した、とされています。


明日行われる2プラス2を前にしていたので、きょうは長く書きすぎました。
これからさまざまな報道がされると思いますが、注意深く見ていきたいと思います。
ご指摘等がありましたら、ぜひ、お知らせください。


posted by あつこば at 08:57| Comment(0) | TrackBack(1) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月29日

グアム移転案のウラオモテ

昨日ある友人から、このブログはビジュアル的にもっとなんとかしたほうがいい、という助言をいただきました。
まあ、確かにそうなんですけどね。
版権を無視してパクった画像を掲載するのもなんですし、かといって画面を作ってるヒマも無くて、まあ、画像が無いのも軽くていいのかな、というのは言い訳ですが、とりあえず……。

■グアム移転案のウラオモテ

25日に書いた文章の中で、http://atsukoba.seesaa.net/article/17025016.html
沖縄の海兵隊の一部移転は「日本政府が沖縄の負担軽減をアメリカに求めた結果」という書き方をしたのですが、日本政府が求めたからそうなったのか、アメリカが自分の都合で移転するのか、実はどうもよくわかりません。

米軍の中にも、沖縄から移転したほうがいいという意見と移転しないほうがいいという意見と両方あるでしょうし、もちろん沖縄での基地反対の声を少しでもやわらげるという意図もあるでしょう。

今日の朝、放送されたNHKの『週刊ニュース』では比較的詳しく説明をしていました。

以下、ワシントン支局の油井秀樹という人の報告内容です。

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アメリカ国防総省内には当初、沖縄の海兵隊をグアムに移せば
朝鮮半島の有事に備える戦力が低下しかねないとの懸念がありました。

しかし、世界規模で軍の再編を進める中、海軍と空軍はグアムを新たな拠点と位置づけ、機能の強化を進めている事から、海兵隊を輸送する能力も高まり、対応は可能だと判断しました。

急速に軍事力を高める中国が沖縄を攻撃できるミサイルを開発しているとして海兵隊を沖縄とグアムに分散する利点を唱える意見があった事も移転の受入を促す事につながりました。

さらにテロとの戦いを重視するアメリカにとって、グアムはイスラム教徒の多いアジア地域に展開する拠点になるという見方も出ています。

(中略)

海兵隊はグアム移転後、独自の高速輸送船を配備して機動力を高めるとしています。グアム周辺では新たな訓練施設も整備して、沖縄では制限されている訓練も実施する方針です。
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なるほど、たしかにいろんな観点から検討された結果というワケですね。

忘れてはならないのは、海兵隊が沖縄からまったくいなくなるわけではない、という事です。
また、「軍事のプロにとってみれば、司令部と前線部隊の分離は極めて異様に映る」という指摘もあります。
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/tamura/20051201n18c1000_01.html

朝日新聞の記事によるとhttp://www.asahi.com/politics/update/0427/017.html
移転先施設の工事は「2012年までの完成を目指す」とあります。

日本のお金を使って工事は完成したけど「普天間基地の移設が進まないから海兵隊の移転もやーめた」なんて事になって単にグアムの建設費だけ取られた、なんて事にならなければいいですが……。
だからといって普天間の移設を沖縄で進めよって話じゃないですけど。

グアムの米軍基地に関しては、4月3日の報道ステーションで現地取材のレポートを放送していました。
なかなか丁寧な取材でしたが「地元は歓迎ムード一色」というナレーションはちょっとなあ……と思いました。

グアムはアメリカが植民地にした島で、先住民の人達は米軍基地強化に反対しています。
http://www.commirai.org/journal/0065/0065-3.htm

■5月1日に「2プラス2」

「5月2日にやるのでは?」と報道されていた安全保障協議委員会(2プラス2)ですが、1日に行うというニュースが入ってきました。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060429AT3K2900929042006.html

26日に書いた文章で
http://atsukoba.seesaa.net/article/17052431.html
グアム移転費の日本負担が59%が57.6%になった、という報道を紹介しましたが、その後、各社の報道は「59%」のままです。なんでだろう?
あの読売新聞の報道はリークによる記事で正式発表じゃないからって事かな?
それとも、他社に抜かれたのが悔しいから無かった事にしているのでしょうか?
posted by あつこば at 16:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月28日

共謀罪、裁決されちゃうのだろうか?

■共謀罪、裁決されちゃうのだろうか?

毎日書いている米軍再編についてはお休みします。
5月2日に日米安全保障協議委員会(2プラス2)が開かれそうなので、それまでに「中間報告」「最終報告」という言葉の問題点や、グアムの事などを書いておきたいと思うのですが、とりあえずきょうは共謀罪の事を書きます。

共謀罪については、あまり知らされていない人も多いんじゃないかと思います。
簡単に言うと、
犯罪になりそうな事を相談しただけでタイホされちゃうという事らしいです。

わかりやすいのは、ここかな。

キョウボウザイ(共謀罪)ってなんだ?
http://kyobo.syuriken.jp/index.html

ここには、こんな事をしたら共謀罪で捕まるかもしれないという事例集http://kyobo.syuriken.jp/case_r.htmや、マンガhttp://kyobo.syuriken.jp/case.htmなどがあり、わかりやすいです。

あとは、共謀罪 Q&A
http://tochoho.jca.apc.org/kyz1/qaex.html

きょう、衆議院で裁決されちゃうかもしれないという話があって、事態は切迫してます。
国会の近くに人が集まってます。きょう国会の近くで行われる集会は以下です。
地図はここ。http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kokkaimap.htm

<転載歓迎>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

共謀罪の強行採決を許さない
超党派議員と市民の緊急院内集会

政府・与党は、明日28日(金)、合計6時間の審議のみで衆議院法
務委員会で共謀罪の採決を強行しようとしています。
昨年からの法務委員会の審議で、共謀罪の問題点が次々に明らか
になっています。
これらの問題点に対する十分な審議をおこなうことなく、数にま
かせて共謀罪の採決を強行しようとする与党の暴挙を絶対に
許してはなりません。
明日、共謀罪に反対する緊急院内集会をひらきます。
ぜひ、ご参加ください。

と き 4月28日(金曜日) 午後4時30分〜6時
 
ところ 衆議院第二議員会館第三会議室
 
発 言 議員、市民団体、表現者
 
連絡先 保坂展人事務所 03ー3508ー7070
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あとは、「治安維持法/共謀罪」と題した上映会もあります。
http://www.videoact.jp/screening/060428.html

posted by あつこば at 10:10| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月27日

米軍再編は誰のため?

■米軍再編は誰のため?

きのうの書き込みはちょっとマニアックになりすぎたかなと早くも反省してます。

最初に米軍再編の費用負担について書き始めた時は、わかりやすく書こうと思ってたんですけどね……。
http://atsukoba.seesaa.net/article/17025016.html

という事で、文体もちょっと変えて、一日に書く文章も短くしようと思ったりしています。
きょうは米軍再編は誰のために行われているのかを考えてみる事にしました。

とは言っても考えるまでもなく、米軍再編は「アメリカのため」ですね。
けっして日本を守るためでも沖縄の負担を軽減するためでもないでしょう。
ニュースで「沖縄の負担軽減」という言葉が前面に出てくるたびに本質をそらされている感じがします。政治家の人達は本気で「沖縄の負担軽減」をするつもりがあるとはとても思えません。

もともと米軍再編ってのは、アメリカが自分の国の都合のために世界的規模で勝手に進めているものですね。で、米軍が駐留している他の国に比べると在日米軍の再編は遅れているそうです。

それでアメリカ側から圧力がかかっているんですね。

久江雅彦という共同通信の記者が書いた『米軍再編 日米「秘密交渉」で何があったか』(講談社現代新書)という本に、在日米軍の再編が遅れた理由が詳しく書かれています。
簡単に書くと日本の政治家達が在日米軍の再編問題を先送りにしてきたという事らしいです。

ところで、きょうの東京新聞になかなか痛快な文章が出てました。(ネットで見ただけですが)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060427/mng_____tokuho__000.shtml

きょうは、こんなところにしておきます。
posted by あつこば at 10:30| Comment(0) | TrackBack(2) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月26日

米軍再編の費用負担「大まかで控えめな試算」で約3兆円

■ローレス米国防副次官が「260億ドル」

午前中にブログに文章を書いて午後は別の事をやろうと思っていたのに、昼メシを食って帰ってきたら、ニュースが入っていた。

ロイターの報道http://today.reuters.co.jp/news/articlenews.aspx?type=topNews&storyid=2006-04-26T094509Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-211225-1.xmlによると、ローレス米国防副次官が記者会見をして「日本側の費用負担は260.9億ドル」と語ったらしい。

他の報道では「260億ドル(約2兆9800億円)」という記事がほとんど。
河北新報の記事(という事は共同通信かな?)
http://www.kahoku.co.jp/news/2006/04/2006042601000477.htmには、ローレス米国防副次官は「大まかで控えめな試算」と指摘したとされ「経費はさらに膨らむ可能性も」あると書かれている。

どういうレートで計算するかによっても微妙に違うと思うが、日経新聞では
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060426AT2M2600W26042006.html「約3兆円」という表現になっている。

読売新聞の報道http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060426i104.htm?from=main1ではグアム移転を除いた日本側の負担として2兆2200億円と書かれているが、グアム移転を加えた金額については円に換算した金額が書かれていない。これはちょっとずるい気がする。
また、この記事では「費用は1兆5000億円程度にとどまる」とする見方もある事を紹介している。

■「2012年までに在日米軍の再編を完了」

上記の日経新聞の記事では、この記者会見の中でローレス米国防副次官は、普天間基地の移設を含む達成目標について「日本側は12年までにできると自信を持っている。技術的に可能かどうか分からないが、目標は12年だ」と述べたと書かれている。

25日の読売新聞の報道http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060425i101.htmでは、キャンプシュワブ沿岸の新基地建設に関して「環境影響評価に3年、建設工事に5年程度の計8年程度を要する見通し」と書かれている。今から8年かかったら2014年だ。

SACO合意から10年、閣議決定から7年、辺野古沖での新基地建設はまったく進まなかった。
これだけ金がかかる事までわかってしまって、地元自治体からの反発も高まっているのに、米軍再編は2012年までにできるのだろうか。日本政府の「自信」は根拠のない自信ではないかという気がする。
追記
posted by あつこば at 13:09| Comment(1) | TrackBack(1) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

米軍再編の日本負担、トータルでは3兆円以上?

■日本側の負担金額、いきなり値下げの謎

米海兵隊が沖縄からグアムに移転する費用について、24日の報道にもとづいて昨日「59%にあたる60億9000万ドル」と書いたが、きょうの読売新聞のWebサイトでは日本側の負担は57.6%にあたる56億7000万ドル(6294億円)になる、と報道されていた。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060426i201.htm?from=main2

上記の記事を読むと、額賀防衛長官とラムズフェルド米国防長官が会談した際、すでにこの数字も出ていたのだが、日本の負担割合が少しでも多いほうが米議会に説明しやすいという理由で高めの割合での発表になったらしい。

日本側にとっては、59%ならば6割を切っていてなんとなく「値頃感」があるし、さらに一度発表した金額から少し下げる事で「成果」のような印象を与えられるという読みもあったのだろう。

オプションとして、防衛庁や国防族議員などに好意的な記事を書いている読売新聞などに対してこうした情報をもらし、他社に先がけた報道をさせる事で、好意的なマスメディアとの友好関係を深められる、というメリットも想像できる。

■トータルでは3兆円以上?

昨日、グアム移転以外の負担も含めて日本側の米軍再編関連経費は「2兆円以上になりそうだ」と書いだが、「3兆円を越す」という試算があるという記事を、ある人に教えてもらった。

3月12日の日経新聞に掲載されていた記事だ。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060312AT3S1100P11032006.html

59%(あるいは57.6%)という合意がなされる前の記事だが、政府の試算として書かれていて、新聞に掲載されていた記事は上記のWebサイトの記事よりも詳しいので参考になる。

内訳はこうだ。普天間基地を沖縄県内のキャンプシュワブ沿岸に移設するのに1兆円超、このほか、米空母艦載機部隊を厚木基地から岩国基地に移設・普天間基地の空中給油機を鹿屋に移設・嘉手納基地のF15戦闘機の訓練を全国各地の自衛隊基地に移設、などの費用として1兆5000億円かかるというのだ。

これに今回のグアム移転費負担6294億円を加えると、3兆円を超える。

読売新聞の社説http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060424ig90.htmをはじめ、ここ数日の報道では「2兆円」という報道が目立つ。
だが、発表する側の「できるだけ低く報道させたい」という意図が入ってはいないだろうか。「3兆円」のほうが信憑性がある気がする。

しかも、アメリカはなにかあるたびにどんどん財政負担を押しつけてきている。「3兆円」ですむとは限らない。

posted by あつこば at 10:09| Comment(1) | TrackBack(0) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月25日

巨額の費用負担、本当に沖縄の「負担軽減」につながるのか?

■米軍再編の費用負担で日米の防衛首脳が合意

額賀防衛庁長官とラムズフェルド米国防長官が会談し、沖縄の海兵隊をグアムに移転する費用のうち59%にあたる60億9000万ドルを日本が負担する事が合意された。
(4月24日 毎日新聞のWebサイトより http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20060424k0000e010063000c.html

米軍再編にそれほど興味を持っていない人がこのニュースに接した時、どんな印象を持っただろうか。
「そうか。沖縄にはアメリカの基地がたくさんあってかわいそうなんだよねー。そうは言っても自分のうちの近所にアメリカの基地が来ても困るしなあ。結局、日本はお金を出して解決するしかないんだ。しょうがないのかなあ。」
僕の勝手な想像だが、上記のように思う人が多いのではないだろうか。

そこには大きな思い違いがあると思う。多くのニュースでは「沖縄の負担軽減」という言葉が出てくる。しかし、それは米軍再編に関しての日本政府の言い方であって、そこに惑わされてはいけない。

■本当に沖縄の「負担軽減」なのか?

たしかに沖縄の負担は軽減する必要がある。でも今回の海兵隊のグアム移転は本当に「負担軽減」なんだろうか?

沖縄の負担を軽減するために最もやらなければならない事は、住宅密集地にあり危険な普天間基地を沖縄以外に移す事だろう。
しかし、米軍再編の日米協議の中では沖縄以外に移すという案はほとんど議論もされなかったという。('05年12月17日 朝日新聞のWebサイトより)

それでは沖縄の人達が納得しない。日本政府が沖縄の負担軽減をアメリカに求めた結果、出てきた案が海兵隊の削減だ。
つまりアメリカにとって沖縄の基地は断固として必要で、沖縄での基地反対の声を少しでも抑えるために少しは兵隊を減らしましょうという事だ。

そもそも沖縄にいる米海兵隊は日本を守るためにいるわけではない。沖縄で訓練をしてイラクのファルージャなどに出かけていき、人々を殺しているのが海兵隊だ。「荒くれ者」が多いと言われる海兵隊員が削減されるのは、米兵による犯罪が絶えない沖縄にとって多少なりとも負担軽減なのかなという気にもさせられる。

しかし、今回移転するとされているのは第三海兵遠征軍を統括する司令部であって、沖縄で犯罪を犯す下っ端の海兵隊員は沖縄に居続けるのであまり効果は無いという意見もある。

また、移転するとされている人数は兵隊が約8000人とその家族が約9000人といわれているが、実は現在でも沖縄の海兵隊員はイラクに派遣されているので、実質的に移転する人数は2000人から3000人ではないかという指摘もある。
(4月23日 しんぶん赤旗のWebサイトより http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-04-23/2006042304_03_0.html

ここからは単に想像の範囲でしかないが、仮に一度沖縄の海兵隊が「削減」されたとしても数年後に「増員」されない保証はどこにもない。米軍基地が無くならない限り、いつのまにかどんどん増えていたという事だって起こりうるだろう。

金は出したけど結局移転が棚上げになる可能性だってある。普天間基地の沖縄県内での移設が反対運動などによって進まない場合は、「交換条件」である海兵隊の移転も無くなる事になる。
(2月3日 沖縄タイムスのWebサイトより http://www.okinawatimes.co.jp/day/200602031700_01.html

本当に「負担軽減」になるかどうかわからないのにもかかわらず、アメリカの領土であるグアムの基地のために日本が金を出すのだ。そして、財政負担はそれだけでは終わらない。

上記にあげた毎日新聞の記事では、グアム移転以外の負担も含めて日本側の関連経費は「2兆円以上になりそうだ」と書かれている。

さらに軍事ジャーナリスト、神浦元彰さんのWebサイトhttp://www.kamiura.com/index.htmlの本日(4月25日)の文章http://www.kamiura.com/new.htmlには、これを機会に日本はさらに財政負担させられるのではないかとある。

一体、今後、日本国民は米軍に対していくら出させられるのだろう。


今後は、移転先とされるグアムの事や、米軍再編はそもそも誰の都合で行われているか、といった事を調べて考えてみたい。
posted by あつこば at 16:07| Comment(3) | TrackBack(0) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月24日

自分の文章に勝手に広告が入る!

作ったばかりのブログに最初の文章を書いてみて驚いた。

書いた文章の中で「メディア」と「アメリカ」という単語がリンクのように色が変わっている。

マウスを近づけてみると、なんと広告が現れた。

無料のサービスでブログを作っているのだから広告が入るのは当然だろうとも思うが、書いた本人としては不本意な広告の入り方だ。

どうやら、「アフェリエイト」の「キーワードマッチ」という設定が文章毎にできるのだが、ここを「無効」にしないと勝手に広告が入るみたいだ。
初期設定では「有効」になっていた。

「アフィリエイト」というものを使ってみるのも経験にはなると思うが、とりあえず勝手に広告が入るのは気分が悪いので、はじめに書いた文章も含めて「無効」にする事にしよう。
posted by あつこば at 12:45| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

はじめに------

ブログをやってみようと思いました。

メディア、米軍再編など興味があるテーマについて書いています。
特に今(2006年4月)、米軍再編の協議が大詰めになっていますので、当面はそれに関する書き込みが多いと思います。

軍備・防衛に関しては人それぞれさまざまな意見があると思います。
在日米軍に対しても、必要・不必要・段階的縮小など意見が分かれるでしょう。
それぞれの意見を持ちそれを表明する事は尊重すべきです。

どのような立場の人に対しても比較的共有しあえると私自身が感じる事は、以下です。

ここ数年間、アメリカがイラクで行ってきた事実とこれから先、アメリカが世界でどういう事をやり続けるのかを考えると、それに日本がどんどん協力したり湯水のようにお金を出したりするのはさすがにまずいのではないかと思います。
もちろん、それに対しても違う考え方をお持ちの方はいるでしょうが。

このブログでは、自分なりに冷静に考えた意見や疑問を書いていきます。


ブログをやるのは初めてですので、やりながら学んでいこうと思います。

(2006年4月24日)
posted by あつこば at 12:37| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする