それでも、この間、見に来てくださった方がいるようで感謝します。
私がサボってる間にも、いろいろとありましたね。
特に大きかったのは、7月5日に起きた北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)のミサイル実験でしょうか。
■北朝鮮ミサイル報道は問題アリ!
テレビなどでの今回の報道は、かなりひどいものがありました。
細かく見ているときちんと説明しているものもありますが、テレビというのはながら視聴する視聴者が多いので、わかりやすく伝える事が必要です。
しかし、わかりやすくしすぎて、しかも視聴率を取るためにセンセーショナルになりすぎて、人々に間違った認識を持たせてしまう事がよく起こります。
今回、私が見た番組の中で特にひどかったのは7月8日の朝に放送された『みのもんたのサタデーずばっと』です。
これは、ひどい演出がされていました。
みのもんたが「私はあおるわけじゃないですけど……」などと言いつつ、スタジオに設置した大きな模型をいじりながら、「日本海に落ちたこのミサイルが、もし日本に落ちてきたらどうするんですか?」などと怒ったようなオーバーな口調で言って、ダーツの矢みたいなミサイルの模型を日本列島に刺していく、という過剰演出そのものでした。
大きくは二つ問題があります。
完全に断言はできないものの、北朝鮮は今のところ、核弾頭は開発していないとされています。
北朝鮮のミサイルに核弾頭が積まれている事は、ほぼありません。
ですから、万が一、今回のミサイルが日本を狙って飛んできてもそれほど大きな被害にはならないのにもかかわらず、たいへんな被害を受けるかのように表現していました。
これはどの番組にも言える事です。
「それほど危なくはないですよ」という事を、きちんと伝えないと、視聴者は今にでも核爆弾が落ちてくるかのような恐怖心を抱いてしまいます。
誤解をしないでいただきたいのですが、私は北朝鮮の脅威はまったくないとは思っていません。しかし、テレビや政治家は煽りすぎている気がします。
もうひとつの問題です。
今回のミサイル実験は、報道された地図を見ればわかるように、3発目以外はほぼ近い区域に落ちています。しかも、その角度は日本列島を明らかに避けていますので、日本に向けて撃ったのに途中で落ちたという角度ではありません。
という事は、北朝鮮はかなり計算したうえで、日本にミサイルが向かないようにして、ただの挑発行為(プラス実験)として撃っているはずです。
それを「もし日本に落ちてきたら」などと、わざと怒ったようなオーバーな口調でいうのは、とんでもない煽りです。
トークの内容のいくつかは参考になる意見もありました。
取材部分も、見るべき価値がありました。
しかし、スタジオにいる誰も、みのもんたの過剰なトークに対しては口をはさまない。
フォローがぜんぜん無く、最悪な過剰演出により、北朝鮮の脅威を煽る番組になりさがっていたのが残念でなりません。
この番組に限らず、テレビはひどい演出がたくさんあります。
だまされないようにしなければなりませんね。
ラベル:北朝鮮