2007年09月30日

沖縄で大規模な県民大会

沖縄で大規模な県民大会が開かれました。

これは、高校の教科書検定で、沖縄戦での「集団自決」が日本軍に強制されたという記述が来年から削除されることに対するものです。

大会決議の全文はこちら。
http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2007092901000460_Detail.html

文部科学省はこれまで、削除・修正せよという検定意見は「専門家で構成される教科書審議会で決定した」としてきました。
しかし、日本テレビの報道によると、
----------------------------------------------------ここから引用----
審議会には沖縄戦の専門家はおらず、検定意見の原案は文科省の教科書調査官が作成していた
-----------------------------------------------------引用ここまで---
ということが取材でわかったそうです。
http://www.news24.jp/94131.html

「日本軍による強制」の削除は、実質的には文部科学省の指導で行なわれたことになります。

■「想像を絶する人数」が集まった!

以下の記事にもあるように今回の県民大会は5万人が目標とされていました。
----------------------------------------------------ここから引用----
 1995年に米兵による少女暴行事件に抗議した8万5000人(主催者発表)の県民大会に迫る5万人規模を目標に“島ぐるみ”で反対をアピールするのが狙い。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007092701000495.html

米軍が、普天間基地の施設内にある「市民広場」を、通常は開放されているのに今回は使用を認めないという問題も起きました。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-27604-storytopic-1.html

超党派で行なわれた県民大会は結果的には目標をはるかに越える人数が集まりました。
----------------------------------------------------ここから引用----
宮古、八重山の郡民大会も含めると、県内外から11万6千人(主催者発表)が結集した。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-27657-storytopic-1.html

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画像は「ジュゴンの家日記」より
http://dugong2007.tuzikaze.com/07_9_3.html

県民大会の仲里実行委員長は
----------------------------------------------------ここから引用----
「県民の10人に1人が参加したことになる。国にとっても看過できない数字だ。これをもとに力強く検定意見の撤回を目指して頑張っていきたい」
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-27657-storytopic-1.html

仲井真知事も「想像を絶する人数」と語り、この後の要請行動にも自分が参加すると言い出しました。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-27674-storytopic-3.html

■各メディアが報道

この県民大会について沖縄の新聞が出した号外が以下で読めます。

琉球新報
http://www2.ryukyushimpo.jp/pdf/20070929.pdf
沖縄タイムス
http://www.okinawatimes.co.jp/pdf/20070929G01.pdf

上記の新聞社が掲載している本日付(9月30日)の他の記事もぜひ読んでみてください。
http://www.okinawatimes.co.jp/
http://ryukyushimpo.jp/

日頃なかなか沖縄の問題を取り上げないヤマト(本土)のマスコミも、今回はさすがに取り上げました。

見落としがちなところとしては、読売新聞 九州版の記事が以下です。

自決強制「おじぃおばぁの嘘と言うのか」高校生2人が訴え
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_07093002.htm

■「集団自決」とは?

「集団自決」という言葉は、最近では「強制集団死」という呼び方もされています。

沖縄戦の当時、沖縄の人達は「玉砕」という呼び方をしていたようです。この「玉砕」という言葉は「いさぎよい」というイメージを持たせる軍人の用語だと思いますが、「集団自決」という言葉にもそのニュアンスがあります。

----------------------------------------------------ここから引用----
石原昌家教授「『集団自決』という言葉を、沖縄の人たちは強制集団死の意味で使ってるかもしれませんけど、日本本土では『集団自決』は殉国死、殉国美談として使っているわけですよ。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.qab.co.jp/01nw/07-09-28/index7.html

ではなぜ日本軍は住民を「集団自決」させようとしたのでしょうか?
昨日、東京で行なわれた集会での鳥山 淳さん(新沖縄フォーラム『けーし風』編集運営委員)の説明によると、日本軍が住民に「集団自決」をさせたのは、自分たちの機密事項を守るためのようです。

以下は、沖縄戦当時、「防衛隊」という日本軍の補助員にされていた人物の証言です。
----------------------------------------------------ここから引用----
(住民に)捕虜になられると、こちらの陣地や兵力が敵側にばれてしまう。軍隊にとっては、大変迷惑な話です。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
(『沖縄県史 第10巻 沖縄戦記録2』より)

日本軍は沖縄戦で陣地を造るために沖縄の住民を動員していたそうです。それによって住民は日本軍の部隊配置、人員の規模、装備などを知ることになります。
住民が米軍の捕虜になってしまうと自分たちの情報が米軍に知られ、それによって自分たちが攻撃され殺されてしまうのを恐れたのですね。

「集団自決」から逃れ生き残った住民を、日本軍が「スパイ容疑」で殺したこともあったそうです。

「集団自決」については、以下のサイトに詳しい解説が掲載されています。
http://www.geocities.jp/torikai007/1945/kerama.html
posted by あつこば at 18:18| Comment(7) | TrackBack(2) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月28日

「V字形滑走路なら住宅地の上を飛ばない」という説明はウソ!

沖縄 辺野古(へのこ)で米軍の新基地が作られようとしています。ヘリの墜落や騒音の危険性があり反対の声が強いこの計画を認めさせるために、日本政府は「二本の滑走路をV字形に配置して住宅地の上空を飛ばないようにする」としています。

これがその説明の図です。赤い線と青い点線が飛行経路であるとされています。
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http://www.mod.go.jp/j/library/archives/hutenma/nago.pdf より

ところが、この案が示された当時の日米の議事録が明らかになり、日本政府が主張する
「V字形滑走路なら住宅地の上を飛ばない」
という説明はウソ

であることがわかりました。

以下が、それを報じたQAB(琉球朝日放送)のニュースです。
http://www.qab.co.jp/01nw/07-09-25/index5.html

米軍からは
「飛行経路が海の上に示されているが、我々(米軍)が
最大限回避しても陸地上空を飛行することはありうる」
という指摘がありました。

そして米軍側は、
----------------------------------------------------ここから引用----
日本の防衛庁は陸地の飛行経路は示したくないようだとした上で、「大事なことは地元・沖縄の人々にオープンであることだ。そうでなければ計画は失敗するだろう」とも述べています。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
(上記、QABの報道より)

陸地上空も飛ぶはずなのに、日本政府はそれを隠し続けて基地建設を強行しようとしているのです。

上記の報道でも説明されていますが、この議事録は基地建設を止めるためにアメリカで行なわれている「ジュゴン裁判」の資料から明らかになったものです。

辺野古では基地建設を止めるための阻止行動も連日行なわれています。

 
http://blog.livedoor.jp/kitihantai555/「ちゅら海をまもれ!」より

辺野古で行なわれる環境アセスメントのための「方法書」にも「周辺地域上空の飛行を回避する」と書かれています。

現在、基地建設のための調査が強行されようとしています。こうした問題のある「方法書」に基づく調査は中止するべきです。
posted by あつこば at 12:31| Comment(4) | TrackBack(0) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月22日

給油した燃料はイラクへの作戦に使われていた!?

【9月24日 修正】

9月7日に書いた文章で、「テロ特措法」で派遣(派兵)された自衛艦が補給した燃料がイラク戦争に使われたのではないか、という疑惑について書きました。
http://atsukoba.seesaa.net/article/54298276.html

これに対して米軍は明確に否定しました。
----------------------------------------------------ここから引用----
11日、バーレーン・マナマの米海軍第5艦隊司令部の将校クラブで行われた多国籍海軍幹部に対する日本人記者団のインタビュー前。多国籍海軍は冒頭で、1枚紙の報道用資料を配った。
--------------------------------------------------------------------
「日本の補給艦はOEFを支援する艦船だけに給油している。海上自衛隊は『イラクの自由作戦(OIF)』を支援したことはない」
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.sankei.co.jp/seiji/seikyoku/070919/skk070919001.htm

しかし、NPO法人「ピースデポ」が明らかにした実態は、さらに反響を呼んでいます。
http://www.peacedepot.org/media/pcr/mediarelease3/oil.htm

これは、米海軍の航海日誌や司令官年次報告など公文書の調査を元にしたものです。
20日夜の「報道STATION」でも放送されました。

■日本が給油した燃料はイラクへの作戦に使われた!?

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この画像は米軍艦艇に洋上給油を行なう海上自衛隊の補給艦「ときわ」(右)です。

ピースデポが航海日誌を調査して分析したところによると、2003年2月25日、補給艦「ときわ」が米軍の補給艦「ペコス」に給油し、その「ペコス」が他艦と接触することなく米空母「キティホーク」とミサイル巡洋艦「カウペンス」に燃料を給油したそうです。

つまり、
「ときわ」→「ペコス」→「キティホーク」という形で、日本の海上自衛隊が間接的に米空母「キティホーク」に給油したわけです。

「キティホーク」はその後、イラク南部監視(サザン・ウオッチ)作戦に参加、その後アメリカはイラク戦争に突入します。

2003年3月20日、イラクに対する最初の攻撃としてトマホークミサイルを発射したのは、ミサイル巡洋艦「カウペンス」です。
空母「キティホーク」は、3000回にわたって艦載機を出撃させ、その艦載機がイラクで空爆を繰り返しました。(5375回という説もあります。)

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■国会答弁の拠り所は崩壊

実は海上自衛隊が「キティホーク」に間接給油していたという問題は、2003年当時も問題になりました。

当時、官房長官だった福田康夫氏はに以下のように発言しています。
----------------------------------------------------ここから引用----
「米海軍から『海自から提供を受けた燃料をテロ対策特別措置法の目的以外に使用したことはなく、今後も使用しない。海自からの燃料をイラク攻撃に参加した米空母キティホークなど第5空母戦闘群の艦艇が使用したことは当然ない』との回答があった」
-----------------------------------------------------引用ここまで---
(2003年5月7日 読売新聞)
http://groups.yahoo.co.jp/group/nomorewar/messages/8257?threaded=1&expand=1

その後、政府は、海上自衛隊が米補給艦に補給したのと同じ日に米補給艦から空母「キティホーク」への給油が行なわれたことを認め、2003年5月16日の国会答弁では、当時の石破 茂 元防衛庁長官が以下のように弁明しています。
----------------------------------------------------ここから引用----
海上自衛隊の補給艦が事前に当該アメリカ補給艦に二十万ガロン、この二十万ガロンというのは空母が一日使う量でございますが、これの燃料提供を実施しておるわけでございます。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/
001515620030516006.htm
(↑コピーして改行を消してください。)

つまり、海上自衛隊は1日分しか給油しておらず、「キティホーク」が使ったとしてもその日はアフガニスタンに対する作戦に従事していて、それを使い切ってからイラクに向かったという理屈です。

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しかし、今回、ピースデポは「ペコス」の航海日誌を調査し、「ときわ」から受けた燃料は、約20万ガロンではなく約80万ガロンだったという事実を確認したのです。

これについては防衛省も当時の発表は間違いだったと認めました。
----------------------------------------------------ここから引用----
防衛省は「誤った数字に基づき答弁が行われたのは遺憾」と陳謝。
-------------------------------------------------------中略---------
防衛省側の確認で、海自補給艦は米補給艦「ペコス」にキティホークに渡る燃料を給油した後、別の艦艇に洋上補給を実施しており、その際の給油量をペコスに対する量と取り違えていたと判明した。
--------------------------------------------------------------------
 キティホークは当時、ペルシャ湾でのイラク南方監視作戦に参加。同年5月の国会などで防衛庁(現防衛省)は「給油量は約20万ガロンで空母1隻のほぼ1日の消費量。イラクでの作戦に使うことはあり得ず、テロ特措法の給油対象として問題ない」と説明していた。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20070921-259364.html

加えて、日本政府と防衛省による「約20万ガロンは空母のほぼ1日分の消費量」という説明も怪しくなっています。

ピースデポによると1日の消費量は約11万3000ガロンだそうです。海上自衛隊が「間接給油」したとみられる約80万ガロンは1週間分とのことです。

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■アフガンへの作戦には参加していなかった!?

前述の石破 茂 元防衛庁長官の答弁では、「キティホーク」は2月25日には「不朽の自由作戦」(アフガニスタンに対する作戦)に従事していたとされています。

つまり「テロ特措法」で派遣(派兵)されているわけですから、そうでなければ国民に対しての説明が成り立たないのです。

しかし、この件についても疑いが持たれています。

ピースデポの調査によると、横須賀を出た「キティホーク」と「カウペンス」は、オマーン湾深くの給油地点に向かい、そこからすぐにペルシャ湾に入っています。
http://www.peacedepot.org/media/pcr/mediarelease3/oil.htm

以下の地図がわかりやすいです。
http://www.peacedepot.org/media/pcr/mediarelease3/annex7.pdf
http://www.peacedepot.org/media/pcr/mediarelease3/annex8.pdf

ピースデポは、キティホークの司令官年次報告も入手、分析しました。そこからは「不朽の自由作戦」や「アフガニスタン」という言葉は一言も出てこなかったそうです。
そしてキティホークの任務は、イラク南部監視(サザン・ウオッチ)作戦とイラクへの開戦後の「イラクの自由作戦」だったのです。
posted by あつこば at 20:39| Comment(4) | TrackBack(1) | 自衛隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月20日

日本政府がお願いして「謝意」を入れてもらった国連決議前文の効果は?

「テロ特措法」の延長が暗礁に乗り上げ、対米従属姿勢の日本政府は、なんとかして給油活動を継続させようと必死です。

国連安保理は前文に日本が給油活動で参加している海上阻止活動などの各国の貢献に対して「謝意」を入れる形で決議を採択しました。

外務省は先月以来、国連決議に自衛隊の給油活動についての「お墨付き」をもらえるように、米、英、仏を中心に働き掛けを続けてきたそうです。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2007091900387

■「安保理議長声明でもいいし、国連事務総長談話でもいい」

自民党の山崎拓前副総裁は18日にこんなことを言っていました。
----------------------------------------------------ここから引用----
山崎氏は、給油活動について「政府は『国連決議を踏まえて』と説明しているが、『国連決議に基づく』という説明はしていない。そこは弱点だ」と指摘。
-------------------------------------------------------中略---------
国連決議を改めて取るべきだ。決議が無理であれば安保理議長声明でもいいし、国連事務総長談話でも(いい)」
----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007091800740

「弱点だ」と言っているところは正直ですね。しかし、日本が給油活動を続けるためにわざわざ国連を動かして決議に入れてもらうという発想は本末転倒だと思います。

しかも、ダメならば○○でもいい、△△でもいい、などとあらゆる手段を使って給油活動を続けたいというのは、下心丸出しで恥ずかしいです。

■感謝を強要するのは茶番

こうした動きについて、民主党の鳩山幹事長は、
----------------------------------------------------ここから引用----
「感謝を(各国に)強要するのは茶番だ。そのことによって民主党の考え方が変わるわけがない。国民の失笑を買う話だ」
-----------------------------------------------------引用ここまで---
と語ったそうです。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070919ia02.htm

■日本というある特定の国の国内事情のための決議案

決議は採択されましたが、賛成14ヶ国でロシアだけは棄権しました。

----------------------------------------------------ここから引用----
ロシアのチュルキン大使は
-------------------------------------------------------中略---------
「不朽の自由」作戦に基づく活動は「国連の枠外で遂行されている」と主張するとともに、決議が日本政府の意向を踏まえて作成されたことを批判した。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007092000087

----------------------------------------------------ここから引用----
「今回の決議案は日本というある特定の国の国内事情のためである。国際社会全体の課題を協議する安保理の性格にそぐわない」などと強い不満を表明しました。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www3.nhk.or.jp/news/2007/09/20/d20070920000032.html

日本のお家事情による要請で決議案が変えられたということで、不純な動機に基づくものであるという批判したのですね。

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■これで民主党への切り崩しになるのか?

こうした結果についての見方としては、

----------------------------------------------------ここから引用----
全会一致が得られなかった事実は、国連の場でも海上阻止行動をめぐる見解が分かれていることを逆に浮き彫りにした。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
(上記と同じ記事)http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007092000087

----------------------------------------------------ここから引用----
決定事項を記す本文ではなく前文での言及であることや、ロシアの棄権で全会一致の採択にならなかったことなどから、この決議が給油継続に反対する民主党を切り崩す材料になるかは不透明です。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://news.tbs.co.jp/part_news/part_news3661833.html

という具合です。「前文」は決定事項を記すものではなかったんですね。
結果的にそれでも全会一致できなかったので、日本政府は苦労して根回ししたわりには大きな効果は得られなかったようです。

この状況では、民主党は当然、反対姿勢を崩しません。

----------------------------------------------------ここから引用----
海自の給油活動そのものに理解を示していた前原誠司前代表も「こそくな感じがする」と反発を強めている。
-------------------------------------------------------中略---------
小沢氏は(中略)
「本質的な話ではない。憲法や日米安全保障条約違反を『謝意』でごまかすようなことはあり得ない」
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20070920AT3S1901Z19092007.html

----------------------------------------------------ここから引用----
「謝意だけで憲法とか(日米)安保条約とかを乗り越えるという話ではないだろう。国民をだましている」。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/50436.html

民主党が主張しているように、日本政府が姑息な手段で騙そうとしていると思って国民が反発するか、それとも「国連で認められたんだって」と単純に思う人が多くて給油活動を容認する意見が増えるのか、分かれ目と言えます。

できるだけ正しい実態を伝えていくことが大切です。

今回は、日本政府が決議に「謝辞」を入れてほしいとお願いしました。
「感謝してくれ」と頼んでしまったわけですね。

他国からしてみれば
「日本はアメリカに脅されたからなんとか給油活動を続けたいんだろう。首相も辞めて国内の政治問題すら解決できず、国連決議をお願いしてきた程度の国だ。」
と思われているでしょう。

posted by あつこば at 16:08| Comment(9) | TrackBack(1) | 自衛隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月17日

安倍首相 辞意表明で給油活動の再開は遠のいた

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今年1月9日、「防衛省移行記念式典」の際の安倍首相です。省昇格を成し遂げた達成感と緊張からか、独特の表情をしていました。

先週12日、安倍首相は突然、辞意を表明しました。
以下は緊急会見での質疑応答の一部です。
----------------------------------------------------ここから引用----
テロとの闘いを継続していくということは極めて重要なことであり、そして、それはまた私の約束でもありますし、国際公約でもございます。それを果たしていく上においては、むしろ、ここは私が辞することによって局面を転換した方が、その方がむしろよいだろうと判断をいたしました。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.kantei.go.jp/jp/abespeech/2007/09/12press.html

10日の所信表明演説では続投を宣言し、それに続く各党の代表質問が行なわれる直前の辞意表明には、与野党を問わず「無責任」という声が出ました。

「自分が辞めたほうがいいだろう」という安倍首相の言葉とは裏腹に、海上自衛隊の給油活動は継続がよりいっそう困難になりました。

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もともと、政府は民主党などの反対で「テロ特措法」の延長が困難なことから、「テロ特措法」とは別の新しい法案を準備していました。
----------------------------------------------------ここから引用----
テロ特措法の期限切れをにらみ、政府・与党は、特措法に代わる新法案を21日に閣議決定し、今月中に衆院で審議入りする日程を描いていた。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2007091300878

ところが安倍首相が辞意を表明したために、その日程は不可能になりました。

----------------------------------------------------ここから引用----
突然の政治空白でそれもストップする。与謝野馨官房長官は12日の記者会見で「その話は一時、新総裁ができるまでは誰も熱心にやってくださらないのではないか」と述べた。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/jinin/news/20070913k0000m010114000c.html

自民党の総裁選が行なわれることになり、総裁選の日程は、当初は19日というスケジュールで考えられていました。
もともと「助走」をしていた麻生氏が優勢だと言われていたのですが、他の派閥が日程を遅らせろという意見を出し、最終的には23日に総裁選が行なわれることになりました。

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----------------------------------------------------ここから引用----
 防衛省は十三日、インド洋上での海上自衛隊の給油活動の根拠法となるテロ対策特別措置法が十一月一日で期限切れを迎え、同法に代わる新法成立のめどが立たないことから、現地の海自艦船の一時撤収に向けた具体的検討に着手した。
--------------------------------------------------------------------
 現在活動中の艦船を「遠洋航海訓練など、異なる任務に切り替え、待機させることも検討材料」(関係者)としている。
--------------------------------------------------------------------
 ただ省内からは新法提出時期すら固まっていないことから、「いったん撤収し、再派遣に備えるのが現実的」(同)との意見が強まっており、「特措法失効ぎりぎりまで活動し、粛々と撤収する」(幹部)ことになりそうだ。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/49356.html

ここ2〜3日のテレビは自民党の総裁選一色になりました。すでに福田氏が圧倒的に有利と報道されています。

麻生氏、福田氏、どちらが首相になっても、新法案が通るかどうかは未知数です。

posted by あつこば at 15:52| Comment(3) | TrackBack(0) | 自衛隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月14日

明日、9月15日、「PEACE DAY TOKYO 2007」で上映

明日、9月15日(土)東京で行なわれる「9.15 PEACE DAY TOKYO 2007 @ 東京タワー下」という野外イベントで、米軍再編ドキュメンタリー『基地はいらない、どこにも』が上映されることになりました。

13時30分〜、「平和フォーラム」というブースで上映されます。(無料!)

詳しくは、
9.15 PEACE DAY TOKYO 2007 @ 東京タワー下
http://blog.livedoor.jp/peacedaytokyo2007/archives/26246.html

■場所:芝公園4号地(JR「浜松町」徒歩12分、地下鉄三田線「御成門」徒歩2分、地下鉄大江戸線「赤羽橋」徒歩2分)

地図はこちら
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/map001.html

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『基地はいらない、どこにも』
http://kichidoko.exblog.jp/

posted by あつこば at 15:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月12日

コメントの設定を変更しました。

スパムコメントが多いので、認証コードが必要な設定に変更しました。

また、コメントの際には、名前と本文の入力を必須にしました。
posted by あつこば at 12:27| Comment(3) | TrackBack(0) | ブログについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月07日

「テロ特措法」ってなあに?

9月10日に始まる臨時国会では「テロ特措法」が焦点になると言われています。
今回は私なりに「テロ特措法」の説明をしたいと思います。

■「テロ特措法」ってなあに?

まず、正式な名称ですが、
----------------------------------------
平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法
----------------------------------------
です。これが法律の名前です。長〜いですね。

条文は以下です。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H13/H13HO113.html

この法律で何をやっているのかというと、主に海上自衛隊がインド洋で各国の艦艇(軍事用の船)に補給活動をしているのです。まあ、海の上の無料ガソリンスタンドですね。
2001年12月から2007年7月6日まで、日本が給油吸水活動に出した費用は計216億6043万円だそうです。
http://mbspro6.uic.to/user/baruki.html

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(防衛省のパンフレットより http://www.mod.go.jp/j/news/terotoku/pamph_02.pdf

この法律ができたきっかけとしては、以下の説明がわかりやすいかと思います。
http://www.bnn-s.com/news/07/08/070829171912.html
----------------------------------------------------ここから引用----
 2001年に発生した9・11米同時多発テロの翌日、国連安保理は国際テロ組織によるテロを非難した上で、「必要なあらゆる手段を取る用意がある」ことを表明した決議1368を採択した。続いて9月20日、ブッシュ米大統領は、アフガニスタンのタリバン政権に対して、テロの首謀者と目されるオサマ・ビンラディン容疑者らの引き渡しを要求。米英軍は10月7日に報復攻撃を開始した。
--------------------------------------------------------------------
 テロ特措法はこうした経緯を経て、01年11月2日に施行した2年間の時限立法。アフガニスタンやインド洋に展開する各国の軍事行動を自衛隊が後方支援するための根拠となっている。
-----------------------------------------------------引用ここまで---

で、その後3回延長してきましたが、今年の11月1日にまた期限切れになるので政府は4たび延長しようとしていたわけですね。

ところが、7月の参議院選挙で自民党が大負けして参議院で野党が過半数を超えたので事態は変わってきました。

民主党が「テロ特措法に反対する」と言ってますから、困った自民党は「テロ特措法」ではなく、新しい別の法案を出して、自衛隊の洋上補給活動を延期するという方法も模索し始めました。

これについては以下の記事が詳しいです。
産経新聞
http://www.sankei.co.jp/seiji/seisaku/070906/ssk070906000.htm
毎日新聞
http://qrl.jp/?261213

■アフガン戦争は国際的に認められているか?

民主党の小沢代表が海上補給活動の延期に反対している理由は、民主党のサイトに書かれています。

kaidan1.jpg

http://www.dpj.or.jp/news/dpjnews.cgi?indication=dp&num=10479
----------------------------------------------------ここから引用----
小沢代表は、「米国は国際社会の合意を待たずにアフガン戦争を始めた。我々の憲法解釈では、日本に直接的に関係のない地域で、米国あるいは他の国々と作戦をすることはできない」と言明。
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また、米国が多国籍軍活動の根拠としている国連決議についても「NATOを中心とするアフガニスタンでの活動は、PKOと同じ任務と性格が付与され、オーソライズされているが、米国などの行動は国連決議で直接的にオーソライズされていない」と指摘した。
-----------------------------------------------------引用ここまで---

前述のサイトから再び引用します。

http://www.bnn-s.com/news/07/08/070831165659.html
----------------------------------------------------ここから引用----
 テロ特措法は、9・11米同時多発テロの勃発を受け、米英軍のテロ掃討を目的としたアフガニスタン攻撃を後方支援する目的で施行された。政府は同法の根拠として、同時多発テロの翌日、国連安保理が採択した決議1368を挙げている。だが、この決議1368は同時多発テロに対する自衛権を認めただけであり、アフガニスタン攻撃を認めたものではない。
-----------------------------------------------------引用ここまで---

なかなか難しいですね。
いずれにしても判断が分かれ議論になる性格のものなのです。

■「テロ特措法」なのにイラク戦争に使ってる?

私個人はアフガン戦争については、そもそも「報復」で戦争を起こすという発想は間違っていますし、「9.11」はアフガニスタンという国家がアメリカに戦争をしかけたわけではありませんので、間違っていると思っています。

それでも、世間一般のアフガン戦争に対する感覚としては、「9.11」という事件があったからある程度は仕方がないかなあ、という雰囲気もあったのではないかと思います。

ただし、アフガン戦争と比べてもまったく正当性が無いと言われているのが、イラク戦争です。

イラクに陸上自衛隊が派遣(派兵)されたり、航空自衛隊が現在でも輸送活動をしているのは「イラク特措法」です。

ところが、海上自衛隊の補給活動は「テロ特措法」で行っているはずなのに、実はイラク戦争に使われているといわれています。

先週末に放送されたテレビ朝日の番組でも、放送されました。

「朝まで生テレビ」該当部分のテープ起こしが以下で読めます。
http://nofrills.seesaa.net/article/53522653.html

ユーチューブで動画も見られます。
http://www.youtube.com/watch?v=HKviUdWOUaU

main-image2_400.jpg
http://www.akaginorihiko.com/ より)

「バンソウコウ」で有名になった赤城元農林水産大臣が、防衛庁副長官だった頃の答弁があります。

第156回国会 安全保障委員会 第6号(平成15年5月16日(金曜日))
http://qrl.jp/?263714

2003年ですからアメリカがイラク戦争で「勝利宣言」をした少し後ですね。

この中で赤城副長官は、テロ攻撃による脅威の除去、国連憲章の目的達成に寄与する、などの法律通りの目的だと言いつつも、

【イラク攻撃支援の目的を有するというものではありません】

と明言しています。

■不充分な情報公開

上記の点はネットでも「あーでもないこーでもない」という議論が起きているようですが、つまるところ政府の情報公開が充分でないために不信感を呼んでいるのではないでしょうか?
(私自身はイラク戦争に使っているのに政府が誤魔化しているだけだと思っていますが。)

政府は「軍事機密」「安全のため」などと言っていますが、テロ特措法で行っているはずなのにイラク戦争を手伝っているなどというのは国民をだましている事になりますから、安全に支障のきたさない情報公開はもっとするべきです。

民主党の菅直人代表代行は以下のように話しています。(8月5日 朝日新聞)
----------------------------------------------------ここから引用----
資料を政府に要求しても答えない。目隠しのままで賛成しろと言われても(賛成できない)」と述べ、インド洋での自衛隊の給油支援活動の実態について政府が資料を公開すべきだとの考えを示した。
-----------------------------------------------------引用ここまで---

民主党からも情報公開が充分でないという指摘があり、防衛省はなんとか洋上補給活動を延期しようとして、情報公開を始めています。

http://www.asahi.com/politics/update/0905/TKY200709050320.html
----------------------------------------------------ここから引用----
 防衛省は5日、太平洋上で海上自衛隊の補給訓練を行った。11月1日に期限が切れるテロ対策特別措置法の延長問題が最大の焦点となる臨時国会を前に、インド洋での補給活動に理解を求めるため、マスコミにも公開した。
-----------------------------------------------------引用ここまで---

20070907.jpg
(視察する高村防衛大臣 http://www.mod.go.jp/photo/index.html より)

しかし、情報公開はまだまだ充分ではありません。

■民間人も派遣されている!

実は派遣されているのは自衛隊員だけではありません。

自衛隊の艦艇は、三菱重工、IHI(旧 石川島播磨)などの日本の企業が造っています。派遣した先で故障等があった場合、自衛官が修理できればいいのですが直せない場合はメーカーの技術者が派遣されているのです。

IHIマリンユナイテッド横浜工場の社員の証言によると、職場の同僚がある日、突然いなくなり、しばらくして帰ってきたので「どこに行っていたんだ?」と聞いたら「艦艇の修理でインド洋に行っていた」と答えたそうです。

そしてその社員には、なんと危険手当も出なかったそうです。
会社としても戦地に社員を派遣するという想定をしていないうえ、防衛庁(当時)からも秘密にしておくように言われているので危険手当を付けられなかったのです。

この実態はほとんど知られていませんが、民間人が会社の命令で戦地に派遣されているという事実は、もっと多くの人に知られるべきです。

【参考】
『民間人も「戦地」へ―テロ対策特別措置法の現実』吉田敏浩 (岩波ブックレット)
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/00/4/0092940.html
『ルポ 戦争協力拒否』吉田敏浩(岩波新書)
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/sin_kkn/kkn0501/sin_k211.html
『週刊金曜日』2004.7.16 「"戦時下"の軍需産業 石川島播磨で何が起きているのか」
『毎日新聞』2007.2.25 発言席 「戦地出張の民間人 守るには」
毎日放送 映像06『誰も知らない戦地出張』
ビデオ/DVD『軍需工場は、今』(日本電波ニュース社)
http://www.ndn-news.co.jp/shop/05.4.5-1.htm

senchi_haken.jpg

2002年7月から2005年12月までに19回、57人の民間人が派遣されている事があきらかになりました。(テロ特措法、イラク特措法関連を合わせて)

もし事故があったらどうすればいいのか、秘密のうちに危険手当もないまま危険な場所に派遣されていいのか、造船会社などに働く人達は抗議の声をあげました。
しかし、会社は危険の程度を事前に検討する基準もあきらかにしていません。

防衛庁も、国会議員から聞かれてしぶしぶ人数等の大まかな資料を出す程度で、どの企業から派遣されているのかも明らかにしていません。あとは「安全な地域に派遣している」と言うだけです。

「テロ特措法」では活動を支援する民間人の扱いや処遇は一切触れられていません。民間人が派遣されるという事は想定されてもいなかったのです。

すべては「軍事機密」「安全のため」という名目で、闇に包まれ秘密のまま進められてきた「テロ特措法」。
こうした状態を許してしまったら、今後、国民は何も知らされないまま、アメリカが世界で起こす「先制攻撃」の戦争に巻き込まれていく事になりかねません。

〓追記〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

前述のテレビ朝日の番組で資料を出して説明していた江田けんじ議員は、その後、あの85%という数字について、「この数字は、イラク、アフガン渾然一体となった総計の数字ではないか」と書いています。
http://www.eda-k.net/chokugen/318.html

また、証拠となった米軍のサイトでの記述は削除されてしまったそうです。

----------------------------------------------------ここから引用----
 こうした中、米海軍のホームページの記述は事態を一層難しくするとして日本政府が米側に対応を求めた結果、問題部分の削除に加えて改めて説明をすることになった。

 米国防総省は7日、朝日新聞の問い合わせに対し「問題のページは誤解を避けるため修正された」「日本の給油活動はOEFを支援する艦船に対してのみ行われている」と回答した。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
http://clubaa.asahi.com/news/international/update/0908/TKY200709080096.html

同様の件は、2003年にもありました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-05-17/02_02.html
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-05-23/01_04.html
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-05-24/01_03.html

最近の記事で、イラク戦争ではありませんが、ソマリア戦にも使っているんじゃないか、という疑惑がありました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-09-06/2007090601_03_0.html


〓再追記〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

9月20日にピースデポが調査報告を行ないました。
以下で解説しました。

給油した燃料はイラクへの作戦に使われていた!?
http://atsukoba.seesaa.net/article/56661063.html
posted by あつこば at 12:53| Comment(5) | TrackBack(1) | 自衛隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月06日

宮崎県 新田原で日米戦闘機訓練

(9月7日 改訂)

一昨日の4日、宮崎県の自衛隊新田原(にゅうたばる)基地を拠点にして、戦闘機の日米合同訓練が行われました。

画像は反対行動とその上空を飛ぶ戦闘機です。

s-IMG_2177trim.jpg

どんな訓練をしたのかというと、

http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=6430
----------------------------------------------------ここから引用----
米軍嘉手納基地(沖縄県)を拠点とする第18航空団のF15戦闘機と新田原基地所属のF4戦闘機のそれぞれ2機が、互いに仮想敵となり、空中戦で敵を撃墜する訓練を行った。
-----------------------------------------------------引用ここまで---

■沖縄の「負担軽減」なのか?

これは日本政府が「沖縄の負担軽減」を名目としている米軍再編の一環です。
今回は沖縄のF15戦闘機が来て行われたのですが、この「訓練移転」は沖縄で行われている訓練を本州や九州で行うだけではありません。

米軍再編に関する日米両政府の合意文書には、
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/g_aso/ubl_06/2plus2_map.html
----------------------------------------------------ここから引用----
当分の間、嘉手納飛行場、三沢飛行場及び岩国飛行場の3つの米軍施設からの航空機が、千歳、三沢、百里、小松、築城及び新田原の自衛隊施設から行われる移転訓練に参加する。双方は、将来の共同訓練・演習のための自衛隊施設の使用拡大に向けて取り組む。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
と書かれています。

これを図にすると以下になります。
kunren_iten.jpg iten+logo.jpg
【2008年12月12日 注:この図の表記には問題があることがわかりました。】
http://atsukoba.seesaa.net/article/111103728.html

今年の6月には山口県 岩国基地のF/A-18が福岡県の自衛隊 築城(ついき)基地の訓練に参加しました。

日本政府によると「沖縄の負担軽減」が名目になっていましたが、本当の目的は日米の合同訓練の機会と場所の拡大だと言えます。

今回、新田原の訓練で、
http://www.sankei.co.jp/seiji/seisaku/070903/ssk070903005.htm
----------------------------------------------------ここから引用----
マイケル・クーニー空軍大尉(27)は記者団に対し「(訓練は)とても重要だと考えている。これからの日米の良い関係を築くためにも有益だ」と話した。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
と報道されています。

5月には石川県の自衛隊 小松基地を拠点に、今回と同様の訓練が「沖縄から移転」して行われましたが、実際に沖縄のメディアではこのように報道されています。

「訓練移転 負担減ならず/1日の騒音回数 5月最多」
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200705251700_01.html
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騒音被害の軽減を目的に米軍戦闘機が本土で訓練を実施した十六日からの七日間に、多くの人が不快に感じる七〇デシベル以上の一日の騒音発生回数が嘉手納町で百七十五回(二十一日)、北谷町で二百一回(十七日)を計測し、五月(二十四日現在)の最多を記録した。
訓練移転により騒音が減り、日米両政府が訴えた"負担軽減"につながるはずだったが、住民の期待を裏切る結果となった。
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■「歓迎ムード」もあるというが……

最初に紹介した画像のように反対の声もありましたが、それとは逆に米軍を歓迎する動きもあったようです。

http://kyushu.yomiuri.co.jp/local/045/045_07090501.htm
----------------------------------------------------ここから引用----
 3日夜の住民による歓迎パーティーでは、土屋町長が「ようこそ新富町へ。ウエルカム」とあいさつして歓待。住民が米兵に酒を勧めたり、記念写真を撮るなどしたりして楽しむ姿があちこちで見られ、クーニー大尉は「非常にすてきでした。エンターテインメント(出し物で披露されたひょっとこ踊り)を楽しむことが出来た」と喜んでいた。町によると、米兵たちはパーティーの後、町内のスナックでも飲食したという。
-----------------------------------------------------引用ここまで---

これは、5月に成立した米軍再編特措法の影響もあるかもしれません。
この法律では、米軍再編を受け入れた自治体に対して、再編の進み具合によってお金を出すという法律です。

もととも自衛隊がある町ですから、軍隊に対して否定的な意見は言いづらいのが現状です。
それでも米軍再編の計画が発表された2005年には全国各地の自治体が反対しました。

ところが米軍再編特措法ができてしまって多くの自治体が受け入れざるを得ない状況に追い込まれているのです。

■今回の騒音だけで済むのか?

今回の訓練は、自衛隊が行なっている訓練より大きな騒音はなかったらしいです。

http://kyushu.yomiuri.co.jp/local/045/045_07090501.htm
----------------------------------------------------ここから引用----
 新富町は基地周辺の3か所で騒音測定を実施。数値は発表されなかったが、町によると、自衛隊機との差はなかったという。
-----------------------------------------------------引用ここまで---

新田原での初めての合同訓練という事もあり、遠慮したのでしょうか。
冒頭で紹介した記事によると、今回、合同訓練をしたのは自衛隊のF4戦闘機と米軍のF15戦闘機です。
F4戦闘機はF15戦闘機よりも騒音が激しいそうですので、米軍機のF15戦闘機が参加しても、もともとの騒音ほどにはならなかったのかもしれません。

ただ、だから静かだったかというとそうではなく、もともと自衛隊の訓練で騒音はあったのです。

http://www.ohmynews.co.jp/news/20070904/14720
----------------------------------------------------ここから引用----
以前、パソコンサポートで新富町に来たことがあるが、宅内でお客様と話をすることができないほどの騒音を感じたことがあった。同じ県内、しかも20数キロしか離れていない町で、このような騒音のなかで生活している方々がいるのである。

 「訓練があるときは、いつもこうなのですよ。もう慣れっこになりましたが、頭痛が出るときがありますね」

 「子どもが小さいと昼寝をさせるのにも大変です。事前に訓練日と時間が知らされるので、そのときは子どもを連れて外出します」
-----------------------------------------------------引用ここまで---

しかも、反対の声がまったくあがらなければ、もっと激しい訓練をしたかもしれません。

米軍再編の日米両政府の合意文書には、
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/hosho/henkaku_saihen.html
----------------------------------------------------ここから引用----
緊急時における航空自衛隊新田原基地及び築城基地の米軍による使用が強化される。この緊急時の使用を支援するため、これらの基地の運用施設が整備される。
-----------------------------------------------------引用ここまで---

とされています。つまり緊急時(有事には)新田原基地と福岡県の築城基地を使う事になっていて、そのための運用施設も作ると書かれているのです。

ですから、今後、さらに激しい訓練が行なわれる恐れがあります。

■アメリカの長い戦争に参加させられる

アメリカの国防総省による4年ごとの国防計画見直しの文書(QDR2006)には、新田原基地で打ち合わせをする日米のパイロットの写真が掲載されています。

原文はこちら(重いです)
http://www.defenselink.mil/qdr/report/Report20060203.pdf

nyutabaru_qdr.jpg

手前にF-15の模型を置いた、かなりやらせくさい写真ですが、国防計画見直しの文書にわざわざこの写真を掲載している事からも、米軍が自衛隊との共同作戦を重視しているのがわかります。

そして、この文書の冒頭には「アメリカは長い戦いに関わっている」と書かれているのです。

longwar400305.jpg

タグ:訓練移転
posted by あつこば at 16:01| Comment(5) | TrackBack(1) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする