2007年11月30日

やんばるの森での座り込み

沖縄島の北部に広がる「やんばるの森」で座り込みをしている人達がいます。
辺野古(へのこ)での米軍の新基地建設を止めるための座り込みと海上阻止行動は、全国的にも世界的にも有名になりましたが、ここでの座り込みはまだあまり知られていません。

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ここは辺野古よりもさらに北にある、東村(ひがしそん)の高江(たかえ)という集落です。高江は現在、人口157人。そのうち小中学生が14人、まだ学校に通っていない小さな子が11人という子供の多いところです。

その集落を取り囲むように、6つのヘリパッド(着陸帯)が作られようとしているのです。
東村には現在でもすでに15ヶ所のヘリパッドがあり昼夜を問わずヘリコプターの訓練が行なわれています。新しく作られようとしているヘリパッドはこれまでのものよりも大きく、作られてしまうとこれまで以上の騒音と事故の危険性にさらされることになりそうなのです。

高江区の人達は、2006年2月23日に「ヘリパッド反対」の決議をしました。

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この日、座り込みのテント内は、和気あいあいとした雰囲気でした。
今年7月と8月にはヘリパッド建設の動きがあり、集まった人達が非暴力で必死で止めたのですが、その後、作業は行なわれていません。

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ただ、油断して気を抜いてしまうとヘリパッド建設の作業を強行されてしまいます。何ヶ所かあるゲートを守る必要があるため、座り込みに参加する人が不足しています。「ここはワシが守る」と言って毎晩、テントに泊まり込んでいる方もいます。

以下のブログに最新の情報が掲載されています。

「やんばる東村 高江の現状」
http://takae.ti-da.net/
ラベル:沖縄 米軍 高江
posted by あつこば at 17:04| Comment(0) | TrackBack(1) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月29日

額賀元防衛庁長官、久間前防衛大臣と軍需産業

守屋前事務次官が逮捕されました。

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この画像は、今年、1月9日、防衛庁が省に昇格した際の除幕式が終わった直後のものです。マスコミの記念撮影も終わり久間大臣がその場を離れた後も、守屋事務次官(当時)は感慨深げに「防衛省」と書かれた看板に見入っていました。守屋前事務次官はイラクへの自衛隊派遣、米軍再編の日米協議に加え、防衛庁の省昇格にも力を発揮してきました。

米軍再編に伴い、グアムでの新しい米軍基地の関連施設を作るために日本の税金が使われますが、それに絡む利権にも守屋前事務次官が関与していたのではないかと言われています。

守屋前事務次官への衆議院での証人喚問に関しては、
http://atsukoba.seesaa.net/article/63261443.html
に書きましたが、その後、参議院でも証人喚問が11月15日に行なわれました。

参議院での証人喚問は、衆議院の時と同様に「記憶にない」の連発で、あまり成果はありませんでした。

ただ、山田洋行元専務 宮崎氏との会食に、以前から怪しいと言われてきた額賀元防衛庁長官と久間前防衛大臣が同席したことがある(と思う)、という証言があり、軍需産業の調達にからんで、大臣が利権を得ていた可能性が出てきました。

さらに「日米安保戦略会議」を主催している「日米平和・文化交流協会」秋山直紀氏の名前も出ました。

「日米安保戦略会議」は日本とアメリカの政治家、軍関係者、そして軍需産業の関係者が一同に集まって年に二回行なわれている会議です。額賀元防衛庁長官、久間前防衛大臣や、民主党の前原誠司衆議院議員も出席しています。会議と同時に展示会も行なわれています。

この会議と展示会の様子は、

2004年の映像が『軍需工場は、今』、
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2006年の映像が『基地はいらない、どこにも』で、
http://www.ndn-news.co.jp/untitled.htm
それぞれ観ることができます。
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posted by あつこば at 11:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月28日

辺野古(へのこ)での調査は「方法書」を出すところからやり直すべき

沖縄 辺野古(へのこ)での最新の画像です。
2006年10月26日から辺野古の「命を守る会」に棲みついているニワトリの「コッコちゃん」。

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辺野古では米軍の新基地建設が強行されようとしています。(テレビやマスコミなどでは「普天間代替施設」という表現で報道されています。)
沖縄防衛局が作業を行なわない時は、上記のようなのどかな光景も見られますが、いつ作業が強行されるかわからないという緊迫した状況が続いています。

■今でも続いている強行作業

このところ早朝に作業が強行されることが多くなっています。そのため、基地建設を阻止しようとしている人達は、夜が明ける前に集まってきます。毎日、夜中に起きて集合しなくてはなりません。その日に作業が行なわれるかどうかはわかりません。作業が行なわれない日も辺野古に集まらなければ基地建設は阻止できないのです。

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座り込みも毎日、続いています。時々「あの座り込みは、もうやっていないと思っていた」と言う方がいますが、一日も休まずに続いています。
新基地の建設計画が白紙撤回されるまで続くでしょう。

座り込みに参加している人数は多かった頃と比べると減ってきているようです。ですが、自分が少しの間でも座り込みに参加することで、基地建設を止めたいという思いの人が毎日各地からやってきます。この日も『基地はいらない、どこにも』を見て大阪から来たと言ってくださった方がいました。

そして辺野古では、前述したように早朝に作業が強行されるなど、一人でも多くの人が現場に駆けつけなければ止められない状況にあります。

辺野古への具体的な行き方については、以下などに書いてあります。
http://atsukoba.seesaa.net/article/40745740.html

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■現在の調査は違法

現在、沖縄防衛局は「現況調査(事前調査)」という調査をしています。しかし、この調査は環境影響評価法(アセス法)に違反していると言われています。
こうした基地建設のような規模の大きい工事などをするためには環境にどのぐらい影響があるのかを調査する必要があります。ただし、その調査そのものによって環境に悪い影響を与えてしまうこともあるため、そのため環境影響評価法(アセス法)という法律が作られました。この法律によると、調査に入る前に、どのような工事のためにどのような方法で調査するのかなどを明記した「方法書」というものを出して住民や知事などの意見を聞くことになっています。

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しかし、日本政府はアメリカとの約束を早く実行するために、「方法書」を出す前の今年4月から調査を始めてしまいました。そしてその調査がすでに環境に悪い影響を与えています。

「現況調査(事前調査)」によって生きているサンゴに機器を突き刺した件については、以下などに書いています。
http://atsukoba.seesaa.net/article/42794161.html

さらに、絶滅危惧種のジュゴンが餌を食べる藻場に鉄くぎが打たれていたという報道もありました。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-28694-storytopic-3.html

5月には調査のために自衛隊も動員されています。
http://atsukoba.seesaa.net/article/42946158.html

防衛省は8月になってようやく「方法書」を出してきました。しかしその後、当初政府が基地建設計画について説明していた内容と違い、陸上も飛行ルートになることや、爆弾を積む施設を作る計画があること、214メートルの長さの岸壁や航空機の洗浄する場所をアメリカ側が求めていることなど、「方法書」には記載されていない内容があきらかになってきました。
http://blogs.yahoo.co.jp/okinawa_maxi/archive/2007/10/24

沖縄県のアセス条例によると、「方法書」を出してから、事業の目的や内容を修正する場合は、もう一度、「方法書」を出し直さなければならないことになっています。

現在、強行されている調査は、環境アセス法の手続きを逸脱しているものです。そして、手続きをするうえでは、「方法書」を出すところからやり直すべきです。
posted by あつこば at 16:37| Comment(2) | TrackBack(0) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月20日

「普天間代替施設」って、なあに?

今回は「普天間代替施設」または「普天間移設」という言葉について考えてみます。

時々テレビや新聞などで見かける「普天間代替施設」という言葉について「何のことだろう?」と思っている方がいると思います。

また、沖縄の「辺野古(へのこ)」での基地建設の問題を人に伝えたいのだけれど、テレビや新聞ではあまり話題になっていないなあと思っている人もいると思います。

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■マスコミと一般とで異なる呼び方

実は「普天間代替施設」と「辺野古での基地建設」は、同じことを示しています。
ところが、普通は「辺野古」と呼ばれているのですが、テレビや新聞などや政治家たちは「普天間代替施設」と呼んでいます。
(最近、『報道STATION』などでは「辺野古」と呼ぶことも多いようです。)

私は「普天間代替施設」という呼び方には問題があると思っています。

米軍基地の多くはとても広くて、中には、住宅や学校、ゴルフ場、映画館等などがある場合があります。そういったものを総称して防衛省では「施設」と呼んでいます。

そういう意味では「施設」という呼び方には一理あるのですが、「施設」と呼ぶことで「軍事基地」であることをわかりづらくしているという側面もあります。

「普天間代替施設」という呼び方の問題点は、それだけではありません。

■世界で最も危険な基地

まずは「普天間代替施設」と呼ばれている理由を説明しましょう。

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この画像は、沖縄島中部の宜野湾市にある米軍の普天間基地です。
(宜野湾市のWebサイトより http://www.city.ginowan.okinawa.jp/2573/2653/2678/1004.html
ご覧のように街のど真ん中にある飛行場です。そのまわりには住宅や学校、病院などがあります。
米軍はここでヘリコプターの訓練を行なっています。騒音の被害や事故の危険性が指摘されていますが、2004年8月13日には実際に近くの沖縄国際大学にヘリが墜落・炎上しました。以下の画像がその痕跡です。
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沖縄国際大学の「米軍ヘリ墜落事件」のページ
http://www.okiu.ac.jp/info/fall_incident/index.html

住宅街の真ん中にあり世界で最も危険だといわれている普天間基地を「移設」するために新たに作る基地が「普天間代替施設」と呼ばれているのです。

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沖縄島の北部にある名護市辺野古がその候補地とされています。
(場所については以下に書いています。)
http://atsukoba.seesaa.net/article/45133566.html

■普天間基地の3つの機能を各地に拡散

実は、普天間基地の機能は3つあると言われています。

●1.「ヘリ基地」
これが辺野古で作ろうとしている「代替施設」の機能です。
しかし、現在計画されている新基地では普天間基地には無い機能も追加されています。
(この件に関しては後半で書きます。)

●2.「空中給油機の部隊の拠点」
戦闘機などに空中で給油する「空飛ぶガソリンスタンド」とも言えるのが空中給油機です。
現在、普天間基地を拠点にしていますが日米合意によると、岩国基地(山口県)、鹿屋基地(鹿児島県)、グアムの米軍基地に「ローテーション展開」することになっています。
(この経緯については以下に書いています。)
http://atsukoba.seesaa.net/article/42173108.html

●3.「緊急時の基地使用」
この内容は現在でもはっきりしていませんが、日米合意では築城基地(福岡県)、新田原基地(宮崎県)を使用することになっています。

つまり、普天間基地は辺野古に「移設」するだけではなく、各地に分散するのです。
辺野古で計画されている基地を「普天間代替施設」と呼ぶと、上記の「2.」と「3.」の件を見落としがちになります。
そこからも「普天間代替施設」という呼び方は適切ではないことがおわかりいただけると思います。

■基地を強化して被害を拡散

上記で普天間基地の機能を分散させることになっている築城基地、新田原基地、鹿屋基地は、自衛隊の基地です。岩国基地は米軍と自衛隊とが使用しています。

上記の「2.」と「3.」に関して、それぞれの基地で新しい設備を建設したり、訓練が行なわれると言われています。

さらに、2006年5月1日の日米合意の文書では、
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民間施設の緊急時における使用を改善するための所要が、二国間の計画検討作業の文脈で検討され、普天間飛行場の返還を実現するために適切な措置がとられる。
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とされており、米軍が民間の空港までをも使えるようにすることが明記されています。

つまり、それぞれの場所で施設や訓練などが強化され、基地による騒音被害等も拡散することになるのです。

■普天間基地には無い機能も!

前述したように、普天間基地の機能のうち「ヘリ基地」の部分を代替する施設とされているのが、辺野古での基地建設の計画です。

しかし、辺野古での基地計画では、もともと普天間基地には無い機能もアメリカ側から要求されていることが明らかになりました。

ひとつは戦闘機に弾薬を積載するための装弾場です。これはすでに日米間で合意されているそうです。

もうひとつは全長214メートルの長さの岸壁です。米軍が要求している200メートルを超える長さの岸壁を作れば、輸送艦だけでなく潜水艦や天候次第では強襲揚陸艦エセックスも寄港できるそうです。

日本政府はこれらを隠してきました。環境アセスの「方法書」にも記載されていません。

【参考】
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200710241300_02.html
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20071029.html
http://blogs.yahoo.co.jp/okinawa_maxi/archive/2007/10/24

■米軍は新しく使いやすい基地が欲しい

普天間基地はかなり古い基地で老朽化しています。滑走路は波打っていて使いづらいそうです。

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米軍としては「普天間代替施設」と言う名目で日本がお金を出して新しい基地を作ってくれるのであれば、こんなにおいしい話はありません。
さらに、米軍は日本にいれば「思いやり予算」を出してもらえますから、アメリカにいるよりも安上がりになるのです。

辺野古での基地建設計画は、実は1960年代からあった計画です。もともとあった計画を日本が受け入れるように変更して、日本のお金で作らせようとしているのです。

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元の計画には、滑走路とともに軍港の機能も付いていました。
防衛省は現在の計画では「軍港としての機能を有する岸壁を建設する予定はない」としているそうですが、最近の国会答弁ではアメリカ側と検討中であることを認めています。

アメリカは「普天間代替施設」が完成しない限りは普天間基地は返還しないと言っています。
しかし、本来、危険な状態の普天間基地は辺野古での基地建設とは別に、すぐに閉鎖するべきです。
(この件に関しては、以下に書いています。)
http://atsukoba.seesaa.net/article/42880774.html
posted by あつこば at 18:45| Comment(11) | TrackBack(3) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする