2009年03月29日

北朝鮮は失敗しないし、失敗した部品は撃ち落とせない

これまでに書いてきたことをごくごく簡単にまとめると、
■北朝鮮は日本の上空を飛び越えるロケットで人工衛星を打ち上げると主張
■北朝鮮は日本の地上に落とすミサイルは撃てない
■そもそも「テポドン2」は日本に向けて撃つものではない
■イージス艦が撃つSM-3では「テポドン2」は迎撃できない
ということになります。
http://atsukoba.seesaa.net/article/114942049.html
http://atsukoba.seesaa.net/article/116305729.html
http://atsukoba.seesaa.net/article/21556464.html

今回の北朝鮮の人工衛星打ち上げ(またはミサイル実験?)について、3月26日の『報道STATION』で軍事アナリストの小川和久さんが解説をしていました。

まずは、北朝鮮が打ち上げに失敗して日本にブースターなどの部品が落ちてくる可能性についてです。

イランは先月、人工衛星の打ち上げに成功していて、この打ち上げに北朝鮮が協力していたという情報もあるという件がナレーションで紹介された後で以下のように話している映像が流れました。
--------------
イランのレベル、パキスタンのレベルには達しているものとして、我々は考えたほうがいいですね。
ブースターの第一段目の切り離しに失敗して、そのブースターが日本に落ちてくる可能性も、そう大きくはない。
--------------

つまり、北朝鮮はミサイル技術は、ある程度進んでいるので、今回、失敗して日本に落ちてくる可能性は大きくないというのが小川さんの分析です。

浜田防衛大臣もミサイル防衛の対策を取るのは、「万がいち……万・万がいちの場合に備えるためだ」と、落ちてくる可能性が極めて低いことを強調しています。

そして、河村官房長官も「北朝鮮が事前通報している時間帯も、平常通りの生活・業務を続けて下さい。」と言ってます。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090327-OYT1T00313.htm

ですから、避難したりしようとするのは、ちょっと心配しすぎだと思います。仮に北朝鮮が打ち上げるというロケット「銀河2号」が故障しても、核弾頭を積んでいるわけではありませんから、落ちてきたとしても被害を受ける可能性は低いです。

さて、もうひとつ、ロケットの打ち上げに失敗して落ちてきた場合に日本が迎撃できるかどうかですが、3月26日の『報道STATION』で軍事アナリストの小川和久さんは以下のように解説しています。
--------------
一段目のブースター、これを切り離せずに、(燃料が)空になったブースターが、空気抵抗で揺れて落ちてくるようなケースに対しては、こちらのミサイルがいかに真っすぐとんでもですね、これは外れてしまう可能性が大きい。
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つまりミサイルが直撃してくるのと違い、揺れて落ちてくる部品を撃ち落とすのは難しいということですね。

まあ、これはあくまで小川和久さんの見方です。「北朝鮮は失敗しない」「失敗した部品は撃ち落とせない」と断言してしまうと、もし予想が外れた時に大恥を書いてしまいますから、慎重を期すために「そういう説がありますが、あくまで推測です。未来のことはわかりません」と書いておきましょう。

くれぐれも心配しすぎたり、「北朝鮮は悪い」と騒ぎすぎないようにしていただきたいと思います。


前回書いた文章のコメント欄で、朝鮮学校の子供たちへのイジメや暴行は無かったのではないかとでも言いたげなコメントを書いている方がいました。
http://atsukoba.seesaa.net/article/116305729.html

日本政府がちきんとした調査を行なっているわけではありませんから、被害件数はわかりません。

しかし、2002年当時、多くの在日の方が訴えたのを聞いていますし、チマチョゴリが切られるために通学の制服が変わったという証言を2003年に取材しています。

「そうした差別や暴行は無かった」という言説は当時からネットで拡がっており、それに怒りを感じている人達の声も取材しました。

たいした根拠もなしに「そうした差別や暴行は無かった」などと言いたがる人達は、間接的に暴力を助長させています。そうした人達を私は人間として軽蔑します。
ラベル:北朝鮮 ミサイル
posted by あつこば at 19:17| Comment(18) | TrackBack(4) | ミサイル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月27日

ミサイル報道には冷静に接しよう

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)のミサイルが話題になっています。

マスコミの報道で、北朝鮮が日本にミサイルを撃って日本がそれを撃ち落とすと思いこんでしまう人もいる思います。
必要以上に危機を煽ったり心配しすぎるのは慎むべきですね。

日本政府は今日、「北朝鮮の飛翔体発射事案に関する対応」を決定しましたが「(日本への落下は)通常は起こらないと考えている」としたそうです。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090327-OYT1T00313.htm

北朝鮮は4月4日から8日の午前11時から午後4時にかけて、実験通信衛星「光明星2号」を運搬ロケット「銀河2号」で打ち上げると発表しています。
打ち上げた際にはロケットの1弾目が日本海に、2弾目が太平洋に落ちる予定です。以下に地図が掲載されています。
http://mainichi.jp/select/world/news/20090313k0000m030147000c.html

念のために申し上げておきますが、私は人工衛星であっても日本の領土を飛び越える形では打ち上げるべきではないと思っています。万が一、失敗して日本の地上にブースター等が落下した場合に被害が出る可能性はありますから。

日本政府が今回、撃ち落とすと言っているのも、万が一、失敗して日本の領土や領海に落下する場合だけです。前述のようにそうなる可能性は低いと思います。

前回も書きましたが、北朝鮮はもし日本に落ちるミサイルを撃ってしまったら、自分たちの体制が崩壊するので、そう簡単には撃てません。
http://atsukoba.seesaa.net/article/114942049.html
ですから、日本を飛び越える形で人工衛星を打ち上げる際にも、失敗して日本に落ちないように最新の注意を払うでしょう。

マスコミ報道では自衛隊の『防衛白書』に掲載されている図にならって、SM-3やPAC-3などのミサイルで迎撃する図が紹介されています。
(以下の図は『防衛白書』より)
k3102020.png

今回の例がこの図の通りになるかというと、かなり違います。

まず、「銀河2号(テポドン2)」は高度が高いので、SM-3では撃ち落とせません。PAC3でも無理のようです。打ち落とせるとしたら、失敗して部品が落ちてきた場合のみです。

政府や防衛省は、多額の税金を使うミサイル防衛がムダだということになっては困るので、国民を守っているというポーズを見たいのでしょう。実地演習という意味合いもあるでしょうね。いずれにしても、今回、SM-3やPAC3が使われる可能性は極めて低いでしょう。ヘタに使って役に立たなかったら批判されるわけですし。

今回、ミサイル防衛に関して「当たるわけがない」と発言した人がいました。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090324-OYT1T00720.htm
「政府筋」というのは、鴻池官房副長官だと言われています。

ミサイル防衛は、実験では当たっているものの実戦で当たるかどうかというと、「誰もわからない」のが現状ではないかと思うのですが、「当たる」と主張する側も「当たらない」と主張する側も、あまりムキになって強弁しないほうがいいですよね。


そんなことよりも、私が懸念しているのは、今回の件によって罪のない在日の子供たちへのイジメが増えないかということです。

2002年9月17日、日朝平壌宣言の時に「拉致問題」が事実であることが明るみに出ました。その後のテレビの北朝鮮報道は、とにかく「北朝鮮はヘンな国」「北朝鮮は悪い国」ということばかりをオーバーに報道した異常なものでした。

その後、在日の子供たちに対して、登校中にチマチョゴリを切るなどの事件が起きました。私は在日の子供達にインタビューをしましたが、チマチョゴリを着ていると切られるので通学する時の制服が運動着に変わったと言っていました。

北朝鮮という国家の権力者と体制、軍部には問題があると思います。しかし、北朝鮮に生まれた子供たちや、在日の子供たちには罪はないのです。

【29日 追記】
追加の文章を書きました。
http://atsukoba.seesaa.net/article/116403613.html
ラベル:北朝鮮 ミサイル
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2009年03月24日

行政が座り込みの人達を「妨害行為だ」と主張

沖縄県東村高江で、米軍のヘリパッド建設に反対して座り込みをしている人達に対して、沖縄防衛局が仮処分の申し立てをした件に関して、これまでにも書いてきました。
http://atsukoba.seesaa.net/article/112489913.html
http://atsukoba.seesaa.net/article/114221708.html

昨日、那覇地方裁判所で沖縄防衛局と住民、双方の意見を聞く審尋(しんじん)という手続きの二回目が行なわれました。

沖縄タイムスの報道です。
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-03-24-M_1-028-1_001.html
↓ここから引用
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国側は、住民が新聞取材に答えたコメントやブログへの記載、防衛局への要請活動などを通して「妨害行為」を行ったとし、「集団的、組織的に座り込みを呼び掛け、(移設)事業の阻止行動を取った」と主張した。
--中略--------
住民側弁護団によると、国が提出した文書には「いつ、どこで、誰が妨害行為をしたか」の具体的記述はなく、「人違い」の指摘についても訂正はなかったという。
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↑引用ここまで

琉球新報の報道です。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-142053-storytopic-1.html
↓ここから引用
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住民側は「証拠提出された写真などでは通行のために十分な空間があるかを判断するのは困難」などとして、裁判官が現場を検分する必要性を強調し、住民側の活動が妨害ではなく「平和的な説得活動にとどまっている事実」などを検証するよう求めた。
--------------
住民側代理人の金高望弁護士は「抗議活動や現場での監視活動の何が妨害に当たるのか」と憤りをあらわにした。住民側は第1回審尋で「通行権を妨害している行為を具体的に特定し明らかにせよ」と求めていたが、金高弁護士は「具体的な説明になっていない」と指摘した。
--------------
↑引用ここまで

現場に停まっている車は私も撮影しています。というか私も座り込みの現場に車を停めたことがあります。座り込みに参加している人達が交通の邪魔にならないように配慮して、「こっちに停めたほうがいい」と教えてくれたりして、現場の通行にはたいへん気を使っていました。
高江での座り込み

次の審尋は5月11日に行なわれる予定です。
posted by あつこば at 17:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月22日

4月25日 福岡、講演会と同時開催で『基地はいらない、どこにも』上映

4月25日に福岡で行なわれる講演会で『基地はいらない、どこにも』が上映されます。

『基地はいらない、どこにも』

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講演会「オバマ政権と米軍再編 ―新政権誕生で在日米軍はどうなる?―」
【同時開催】ドキュメンタリー上映「基地はいらない、どこにも」

<日時> 2009年4月25日(土)14:00〜16:30
      13:30  開場
      14:00〜 ドキュメンタリー上映
      15:00〜 講演

<場所> ふくふくプラザ(福岡市市民福祉プラザ)5階視聴覚室
 http://www.fukufukuplaza.jp/info/access.html
 福岡市中央区荒戸3丁目3-39(九州女子高前)
  地下鉄 唐人町駅下車 4番出口から徒歩約7分
  西鉄バス 黒門バス停下車 徒歩約5分/九州女子高前バス停下車 すぐ
 ※お車の方は、会場の駐車場に限りがありますので、満車の際は
  近隣の有料駐車場を御利用下さい。

<講師> 石川捷治 さん
 久留米大学法学部教授
 専攻:政治史、地域研究、平和研究
 戦争末期の1944年、中国東北部大連市で生まれ、父(シベリア抑留)を失い、平和への思いは強い。国家とは何かを問いつつ、反ファシズム運動史を研究。長年九州大学法学部/大学院法学研究院にて教鞭を執り、「石川ゼミ」の存在は有名。2008年より現職。

<ドキュメンタリー> 「基地はいらない、どこにも」(2006年、45分)
 http://www.ndn-news.co.jp/untitled.htm
 企画・制作:野田耕造
 演出:小林アツシ
 製作:日本電波ニュース社
 予告編動画 http://www.youtube.com/watch?v=Be5_3py01VQ

参加費 500円/学生300円

主催: 沖縄とむすぶ市民行動・福岡
    〒813-0042 福岡市東区舞松原5-27-25
    おかもと小児科クリニック 気付
   TEL:090-1364-2261(木下)
   Email:okimusu@fukuoka.nifty.jp
   WEB:http://kshibata7.cocolog-nifty.com/okinawa/


 アメリカでは、戦争に明け暮れたブッシュ共和党政権に代わって、オバマ民主党政権が誕生しました。新政権の下、在日米軍基地はどのようになっていくのでしょうか。
 クリントン米国務長官と中曽根外相は、2006年に取り決めた米軍再編実施のためのロードマップを履行するグアム移転協定に合意しました。移転協定は、沖縄・米海兵隊の移転の実現は、日本政府によるグアムの施設整備・移転費用や辺野古新基地建設の完成にかかっていると明記しています。しかし沖縄の人々は新たな基地の押しつけ、負担増になると移転協定に反対しています。性暴力事件など米軍犯罪や基地被害を拡大する米軍再編に反対し、辺野古新基地建設を阻みつづけています。
 進行する米軍再編の現状と私たちの課題について、ドキュメンタリーと石川先生のお話を通じて、考えていきたいと思います。
posted by あつこば at 21:07| Comment(0) | TrackBack(0) | メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月21日

天才バカボンはどの巻を買えばいいのか?(最高傑作は?、ベストは?)

今回は「天才バカボンはどの巻を買えばいいのか」について書きます。
最初におことわりしておきますが、筆者は『天才バカボン』を全巻読破したわけではありません(笑)。全巻読んでもいないくせに「第何巻を買えばいい」などと書くのか!とあきれた方は、こんなブログを読むのはやめてさっさと全巻買いましょう。

しかし「全巻」とは言っても『天才バカボン』は各社から何種類か出されています。「完全版」「コンプリート」とされているのが竹書房の文庫版です。
http://www.takeshobo.co.jp/sp/akatsuka/bakabon.html
ところが、ソフトガレージというところから出ている『なのだ!?天才バカボン』シリーズの第7巻や(買っていませんがおそらく第8巻にも?)、『天才バカボン THE BEST』の講談社版には、上記の文庫本シリーズには収録されていない作品も含まれているとされています。
『なのだ!?天才バカボン』 第7巻

さて、なぜ私が全巻読んだわけでもないのに「どの巻を買えばいい」などと書こうと思ったのかというと理由は単純で「ネットで探したけど他に書いている人が見あたらなかったから」なのです。
私の場合、リアルタイムで『少年マガジン』を読んでいた頃やその後も単行本を数冊買ったり探したりした経験があるので、おそらくこの時期がベストだろうという目安はありました。
しかし、竹書房版のどの巻がその時期になっているのかがわからなくて、これは困りました。

20年ぐらい前からでしょうか、漫画本はビニールでパックされて立ち読みができなくなりました。これでは内容の確認もできません。仕方がないので店員さんに言ったら「空けてもいいですよ」と言われました。
竹書房版は異なる雑誌に掲載された『天才バカボン』が年代順に並んでいるので、「たぶんこのヘンか?」と思った巻を棚から取り出しビャーっとビニールを破ってむさぼるように中身を確認し、「う〜ん違う」と2巻ぐらい飛ばして再びビニールを破り、ということを数回繰り返して、やっとたどり着きました。
そこまでやらせてもらって1冊しか買わないのも悪いので、その周辺の数冊を買いましたけどね。……というか、読んだらまたその前後も読みたくなって、結局は文庫版セット全21巻のうち10冊を買ってしまいました。

ともかくこれで概要がほぼ把握できました。
竹書房版では主なキャラクターが順次、表紙に登場しています。大まかにはマンガの中での登場順に近いようですが、その巻の表紙と内容には時期的なズレがあります。
竹書房版 第7巻
私が読みたかったのは「ウナギイヌ」の登場以降の時期だったのですが、ウナギイヌが表紙になっている第7巻ではまだウナギイヌというキャラクターは生まれていません。(実はこの巻には、動物をかけ合わせてヘンテコな動物を作るというウナギイヌのアイデアの元になったギャグが載っているのですが。)
第17巻もウナギイヌが表紙ですが、この巻ではウナギイヌはちょっとだけしか登場しません。

ウナギイヌが初めて登場するのは第11巻の終わり頃です。当初は1回だけ登場させて終わりにする予定だったのが、人気が出たので何度も登場するようになったそうです(13巻の解説より)。その第12巻あたりから『天才バカボン』のハチャメチャ度は増していきます。
実は第14巻で登場している「ノラウマ」のほうが、ウナギイヌよりもアナーキーで強烈なキャラクターです。(人気という点では、ウナギイヌのほうが愛らしいキャラクターだったので人気が出たのでしょうね。)

初期の『天才バカボン』は普通のギャグマンガでしたが、上記の時期は「実物大マンガ」「フキダシの中に絵を描いて、絵の場所に字を書いたマンガ」「左手で書いた」などの実験作も登場し、面白ければなんでもいいという世界が徹底されています。そして挙げ句の果てには「赤塚先生が愛読者の「くだらない、やめろ!!」の声に連載を断念」という「急報」が『少年マガジン』に掲載され、連載は終わってしまいます。ところが実はそれもギャグで、実際に3回休んで読者をだました後で復活するという凝った演出でした。この時期の作品が収録されている第15巻には解説で「連載を断念」のエピソードにも詳しく触れています。
実験作については、ただの実験かというとそんなことはなくギャグマンガとして圧倒的に面白いものになっています。私自身はこの頃の『少年マガジン』を毎週欠かさず読んでいたわけではないのですが、かなりの頻度で読んだり、知人の家にあるのをまとめて読んだりして、リアルタイムに近い状態で体験しました。以前、この頃の作品をまとめて読みたくなって当時出ていた単行本を古本屋で探したことがあるのですが、なかなか見つかりませんでした。実験作はあまりにもバカバカしいと判断されたのか当時の単行本にさえも収録されなかったようです。

この時期の『天才バカボン』は実験作以外の普通の(?)作品も破壊的なギャグにあふれています。私の主観では、ウナギイヌが登場する第11巻あたりから徐々にテンションが上がってきて、「最終回」が収録されている第15巻と、その直前の第14巻あたりがピークだと思っています。もちろん好みが違えば異論があるかもしれません。「その時期だけでは天才バカボンというマンガの本質はわからない」という考え方もできます。また「これを買えばいい」とマニュアル的に解説してしまうのは、作品の本来の楽しみ方とは違うのではないかという気もちょっとはします。いずれにしても、この時期はとにかく読者を驚かせてやろう、面白いことをやろうと、作者自身が乗りに乗っていたのがよくわかります。
竹書房版 第11巻〜第15巻

この文庫版のシリーズは各巻の解説もなかなか読み応えがあります。
posted by あつこば at 11:26| Comment(0) | TrackBack(0) | メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月19日

グアムについて書いた記事の目次

【2010年4月21日改訂】
これまでこのブログに書いてきたグアムに関係する主な文章を整理します。

2010年02月14日
グアムとテニアン
http://atsukoba.seesaa.net/article/141120905.html
普天間基地の「移設先」として取り上げられたテニアン島、そしてグアムに住むチャモロ人のデビー・キナタさんの声を紹介します。

2009年04月11日
辺野古とグアムの日米協定、衆議院外務委員会で可決
http://atsukoba.seesaa.net/article/117267403.html

2009年02月17日
グアム移転についてアメリカ側の本音と、日本が出すお金の使われ方
http://atsukoba.seesaa.net/article/114396424.html

2007年02月28日
グアムへの移転費用は日本に返ってこない?
http://atsukoba.seesaa.net/article/34895090.html

2006年05月20日
何人減るのかわからない!
http://atsukoba.seesaa.net/article/18114150.html

2006年04月29日
グアム移転案のウラオモテ
http://atsukoba.seesaa.net/article/17184998.html

辺野古に関して書いた文章は以下にまとめてあります。
http://atsukoba.seesaa.net/article/70417549.html


(DVD『基地はいらない、どこにも』で使用させていただいた「joeのスタジオ日記」からの画像)
posted by あつこば at 09:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月14日

麻生首相よ、ソマリアの漁民は「人類」ではないのか?

本日、海上自衛隊の護衛艦が呉を出航しました。

出発前の式典には麻生首相が出席して「海賊行為は人類共通の敵だ」と言ったそうです。http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090314NT000Y50414032009.html

「人類共通の敵」とは、よくぞ言ったものですね。【注】
ソマリアの漁民にとっては、不法投棄や乱獲をしていた日本を含む海外の船が「敵」に見えていたと思うのですが。麻生首相はソマリアの漁民を「人類」としては認知していないのでしょうか?

以下は派遣(派兵)される自衛隊員と家族の方へのインタビュー、なかなかリアルです。
↓ここから引用
--------------
横山公作一曹(36)は「海賊対策は初めてだが挑戦者の精神で頑張る。いろいろ法の不備がいわれるので、現場で困ることがあるかもしれない」と話した。
--中略--------
山手慎平海士長(23)は、旧テロ対策特別措置法に基づく洋上補給で派遣されたインド洋に続き、二度目の海外派遣。「頑張ります」と一言。父の栄さん(53)は「いつ帰れるか分からないので不安。しっかりやってくれると思うが…」。母の悦子さん(49)は息子から「派遣が決まった」と聞かされ、泣いたという。「頑張ってもらうしかないですね」と話した。
--------------
↑引用ここまで
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009031402000209.html

昨日は衆議院議員会館で「海上自衛隊のソマリア沖派遣を許さない 3.13緊急集会」が行なわれ、民主党の平岡秀夫 衆議院議員が発言していました。



民主党が「海賊対策」についてどのような動きをするのかが不透明です。
↓ここから引用
--------------
鳩山由紀夫幹事長は同日の記者会見で「なぜ新法がない状態で見切り出航したのか」と自衛隊法に基づく護衛艦の派遣に反対の立場を表明。同時に、対処法案について「頭から否定するつもりはない。修正して可決する可能性もないわけではない」と賛成に含みを残しつつ、「確証をもって言う段階ではない」と明言を避けた。
--------------
海賊対策について、党内では、海自ではなく、海上保安庁が中心的役割を果たすべきだとの意見が多い。貧困層が海賊と化している現状を踏まえ、復興支援を重視する声も根強い。
--------------
しかし、前原誠司副代表は同日「新法を作って堂々と自衛隊を出すことが大事だ。海保でできると言う人は、もう少し実態を勉強すべきではないか」と強調。党内での意見の違いを改めて浮き彫りにした。
--------------
↑引用ここまで
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009031300904

共産党 穀田恵二国会対策委員長は「結論ありきの海外派兵、憲法を踏みにじる暴行」、社民党 福島瑞穂党首は「戦後初の武力行使になる可能性がある」「国会での議論を経ていない」と、反対の姿勢が明確です。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0314&f=politics_0314_001.shtml

【注】「海賊は人類共通の敵」という言い方は、昔からあったという指摘がコメント欄でありました。
ラベル:自衛隊 海賊 麻生
posted by あつこば at 18:24| Comment(35) | TrackBack(0) | 自衛隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月11日

麻生首相のヒソヒソ話と沖縄訪問

ちょっと古い話ですが、先月24日に行なわれた日米首脳会談についてです。

会談中の画像
(首相官邸のサイトより)

会談が終わってすぐ、カメラで撮影されているにもかかわらず、麻生首相がオバマ大統領に近づいてヒソヒソ話をしていました。

麻生首相のヒソヒソ話は約1分間、何を話したのかは聞き取れません。しかし、それに対するオバマ大統領の反応はマイクが声を拾っていて、テレビ朝日の『報道STATION』ではテロップが出ていました。

オバマ大統領 「日米関係は 米国の安全保障の礎になるものです。ありがとう」

ちょっと皮肉な見方になりますが、オバマ大統領の認識としてはそれで正しいのでしょう。日米関係は、日本の安全を保障するのではなく、あくまで「アメリカの安全を保障する」ためのものだという考えですね。
「アメリカの大統領だから当然だろう」という捉え方もできますが、「日本の安全を」というリップサービスすらもしなかったのは、やはり「日米同盟」はアメリカのためというオバマ大統領の本音が見えたような気がしました。

それはさておき、上記のオバマ大統領の反応から考えると、麻生首相のヒソヒソ話は「安全保障」……つまり軍事に関して麻生首相からオバマ大統領に対して、なんらかのプレゼント的な内容が告げられたものであるのは、ほぼ確実です。

オバマ大統領が喜びそうなことを麻生首相が考えて、国民には内緒でヒソヒソと告げたのです。

アフガニスタンへの増派をオバマ大統領が決めたのが17日、日本政府のアフガン支援策が明らかになったのが23日、財政支援はすでに明らかになっているのですからヒソヒソ話で伝える必要はありません。

財政支援が明らかになった翌日のヒソヒソ話です。「アフガンへの自衛隊派遣(派兵)も考えている」と言った可能性が高いのではないでしょうか?

もっとも、麻生首相が国民に内緒でアフガニスタンへの派遣(派兵)を検討しているとしても、本人がいつまで総理大臣でいられるのかわかりません。

その麻生首相は先週末に沖縄に日帰りで行きました。
内閣官邸のサイトをチェックしましたが、3月7日の沖縄訪問の画像は掲載されていないようです。
http://www.kantei.go.jp/

当初は普天間基地や、基地建設計画のある辺野古(キャンプ・シュワブ)の視察も検討したのですが、「基地問題に注目が集まることを回避するため」見送ったそうです。
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009030701000417.html

基地問題が争点になると沖縄では自民党は選挙に勝てません。ですから、選挙対策であればその気持ちもわからなくはありません。本音は沖縄の人達の基地の負担など解決しようとも思っていないのでしょう。
そもそも、「今回の沖縄訪問は、衆院選を見据えた地方遊説の一環」だそうです。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090308ddm001010065000c.html

グアム移転と辺野古での基地建設を約束する日米協定は、今月中旬以降に国会審議が始まりますが、民主党は反対するでしょう。
http://atsukoba.seesaa.net/article/114396424.html

この問題で沖縄での自民党の支持率は下がるでしょうから、麻生首相が行ったのは選挙対策のために沖縄の自民党界隈に「首相が来た」という実績を作るためですね。

その日の麻生首相の記者会見の内容は、以下で読むことができます。
http://www.asahi.com/politics/update/0307/TKY200903070167.html

この会見で麻生首相は、沖縄にはよく来ていることをアピールしています。肝心の基地問題につながる仲井真知事との会談については、
↓ここから引用
--------------
仲井真知事との話は、基本的には、いわゆる普天間の話、それから騒音の話、移設の話、いろいろありましたけども、えー、内容はちょっとしゃべられない
--------------
↑引用ここまで
と誤魔化しました。

沖縄では不発弾による被害も大きな問題になっています。この件はヤマト(本土)ではあまり報道されていません。

そして、不発弾についてと辺野古での基地計画について記者から質問された際、辺野古の件について当たり障りのない答え方をして、もうひとつの質問が不発弾のことだったのを忘れてしまい「もう1個は何でしたっけ? もう一点は?」と記者に聞き返しています。

記者に言われて「ああ、不発弾」と言って思い出した後、「悲惨な話だ」としながらも、東京にもあるんだから「不発弾が出るんだということは知らないわけではありません」などと言っています。そんなことは知っているよと言わんばかりの発言。不発弾については仲井真知事とも話し合い、不発弾が爆発した事件で重傷を負った方へのお見舞いもしたはずなのですが、沖縄での被害に思いをはせることなく、不発弾についての質問があったことすら忘れていたのです。

これでは沖縄での自民党の支持率はさらに下がりそうです。
私が沖縄の自民党関係者だったら「あんな首相は沖縄に来なくていい!」と怒るでしょうね。

麻生が居座る

画像は自民党のポスターのパロディ。ネットで見つけたものです。
posted by あつこば at 10:48| Comment(21) | TrackBack(0) | 米軍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月10日

「麻生邸ツアー」と「海賊問題」

昨日のイベントで「海賊問題」について話をしました。「海賊はグローバリズムの問題」というテーマで話しましたが、参加者の中には「グローバリズムではなく国際社会がソマリアをずっと無視してきたのが問題だ」という意見もでました。

たしかに「グローバリズム」という括りで捉えると最近の問題のような感じがしてしまいますね。1960年に「ソマリア」になる前からイギリス領とイタリア領だったそうですし、冷戦時代も米ソの代理戦争でエチオピアと戦ってきたそうです。

そういう意味では、正確に言うと「大国の都合で翻弄されたり無視されたりしてきた」というところでしょうか?
いずれにしても、日本のほとんどの人がソマリアに関心が無かったのは事実です。それなのに、きちんとした調査もしないで軍隊を派遣(派兵)してしまうのはソマリアの人達を無視していると言えます。

まあしかし、近年の状況を見ると、乱獲や不法投棄はグローバリズムの問題でしょう。地産地消が破壊され、私たちが食べてきたマグロやエビなどはソマリアで乱獲されたものかもしれないのです。そしてアメリカが「対イスラム」の発想でソマリアの軍閥を支援したのも、ソマリアで「海賊」が力を付けた原因とも言えるようです。

YouTubeと吹き出し3.jpg

さて、13日に「憲法カフェ」と「Our Planet TV」とのコラボレーションのイベントで、話をします。

テーマは『麻生邸ツアー映像の裏側ー表現の自由ってどんなんかーなー??』。
昨年10月29日、「麻生さんのウチを見に行こう」と言って渋谷の街を歩いていて3人が逮捕された事件について、記者クラブ制度に依存したマスメディアの報道と、それに対抗する形でインターネットなどを駆使して警察のウソを暴いた実例を説明します。

次の日には、いわゆる「海賊対策」で呉から護衛艦が出航します。麻生首相も呉に行くらしいです。そういうタイミングですので、「海賊」についてもちょっと話します。

詳細については以下をご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/kenpou-cafe/
posted by あつこば at 22:32| Comment(10) | TrackBack(0) | メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月07日

海賊をよけて通れば自衛隊は必要ない

http://atsukoba.seesaa.net/article/114837185.html#comment
このブログのコメント欄でパンさんに教えていただいた、小川和久さんの動画を観てみました。

小川和久のアナライザー「過去の教育を活かさない海賊対策」
http://www.choujintairiku.com/ogawak/
http://www.choujintairiku.com/ogawak/ogawak27.html

趣旨としては、
○海賊対策として被害を避けるのであれば1年前でもできたはず
○それは、民間だってできないわけじゃない。
○海上保安庁のヘリで情報収集をして、怪しい船を見つけたら、海賊達が持っている肩撃ち式ロケットRPG-7の射程外を通るように連絡すればよい。
というものでした。

↓ここから引用
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彼らが持ってる武器はですね、肩撃ち式の対戦車ロケットが、いちばんまあ威力が大きいと言われているレベルだから、それの有効射程圏内に入らなければいい。まあ回避するということですね。
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そういった行動を取ることは、民間だってできないわけじゃないし、まず日本としてやるべきは、海上保安庁の巡視船をあそこに出す。そしてヘリを飛ばしてその情報収集をある程度し、危ない船がいるようだったら、その近くを通らないように日本の関係船舶ならびに外国の船にですね、まあ連絡をして、対応するということは、可能だったわけですよ。
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↑引用ここまで

これは新鮮な驚きを感じました。どうしても「海賊 対 自衛隊」というように図式的に考えてしまいがちですが、空から見て連絡をしてもらって回避する……つまり「逃げる」ことで被害は防げるんですね。
そしてそれは海上自衛隊を派遣しなくてもできるわけです。

小川さんは、こうも言ってます。

↓ここから引用
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議論が整理されていない点で典型的だったのは、たとえば肩撃ち式のRPG7、これを撃たれるとですね、巡視船も護衛艦も装甲板付けてないから危ないって話があるわけです。
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RPG-7は920メートルしか飛ばないんですよ。あとはロケットが燃え尽きて落っこちちゃうんです。だからその範囲内に近寄らなければいい。あるいは海賊が持ってる機関銃は、7.62ミリの軽機関銃ですから、有効射程600メートルぐらいなんですね。だからその範囲内に入らなければいい。そこからはじまるわけなんです。
--中略--------
撃たれたら装甲板が無いなんてのはですね、これはもうなんていうか軍事マニアかですね、ド素人の話ですよね。
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↑引用ここまで

武器に関心があると、つい「あの武器を持ってる相手と戦うのなら、こちらも○○が必要だ」という発想になってしまいがちです。ところが、武器を持って対峙することだけを考えるのではなく、被害を避ける方法を考えればよいわけですね。

もっとも、小川さんも「海賊がより強力な武器をブラックマーケットから手に入れていないとも限らないから」という指摘はしています。そしてその場合は海上自衛隊を派遣すればよいという意見です。そこは私の意見とは少々違います。

それにしても、やはり相手(海賊)のことについてよく知ることは大切ですね。
肩撃ち式ロケット「RPG-7」については以下に説明があります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/RPG-7
「ロケット」と言っても肩に乗せて撃つものですので、わりと小さいんですね。
私は兵器についての知識がありませんので、射程距離の範囲から回避すればよいという発想は浮かびませんでした。

たいへん勉強になりました。

【3月8日 追記】
この文章のタイトルは「海賊から逃げれば自衛隊は必要ない」でしたが、よりニュアンスが伝わりやすいように「海賊をよけて通れば自衛隊は必要ない」に変更しました。
ラベル:海賊 自衛隊
posted by あつこば at 17:14| Comment(29) | TrackBack(2) | 自衛隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

3月9日「ソマリアの海賊問題と自衛隊派兵を考える」

月曜日に行なわれる以下の催しで、海賊問題について喋ります。
このブログで書いてきたことや皆さんに教えていただいたことを活かして、多くの人に問題点を知っていただきたいと思います。

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ソマリアの海賊問題と自衛隊派兵を考える
3月9日(月)18:30〜けんぽう市民フォーラム研究会

3月14日、政府・防衛省はアフリカ・ソマリア沖の海賊対策に、応急措置とし
て自衛隊法82条の海上警備行動を発令して海上自衛隊を出動させる予定です。
一方で、政府は3月10日に「海賊対策新法」を閣議決定する構えです。
国会でのまともな議論もないままに、政府が一方的に強行しております。
すでにさまざまな行動が市民運動レベルで取り組まれておりますが、それらを更
に前進させる上でも一緒に考えたいと思います。

お話:藤本俊明(神奈川大学:国際法・国際人権法)
コメント:小林アツシ(テレビ・ビデオ・ディレクター)
資料代(会員外):500円
会場は専修大学神田校舎1号館13A会議室(13階)
主催:けんぽう市民フォーラム03(3221)4668
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海賊の件に関してこのブログに書いた文章は、以下にリストがあります。
http://atsukoba.seesaa.net/tag/%8AC%91%AF
ラベル:海賊 自衛隊
posted by あつこば at 09:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 自衛隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする