2010年09月30日

辺野古の基地は2014年までには不可能。

2006年に日米が合意した「再編実施のための日米のロードマップ」では、沖縄・辺野古(へのこ)での米軍基地を「2014年までに完成」としていました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/g_aso/ubl_06/2plus2_map.html

辺野古

多くの人の反対や環境アセス等の遅れによって、以前から遅れるだろうと言われるなか日米の政府関係者はなかなかそれを認めようとしませんでした。
しかし、最近になって遅れを認める発言がでてきました。

アメリカ国防総省のグレグソン次官補は
「滑走路を2本にするか1本にするかなどの最終的な移設計画を、来年の早い時期に日米の外務・防衛の閣僚協議を開いて正式合意して決着を図りたい」
としました。
http://www.nhk.or.jp/news/html/20100928/t10014258331000.html

11月28日に行われる沖縄県知事選挙の前に計画決めて発表すると選挙で基地建設に反対している候補が勝ってしまうので、選挙期間を避けようという意図もあるのでしよう。

計画が遅れるという指摘は、今年7月、アメリカ国内でも出ていました。上院歳出委員会が報告書で指摘しています。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-165272-storytopic-3.html

辺野古での基地建設のために埋め立てをする許可は沖縄県知事が出す事になっています。上記の記事によると、当初は今年8月に埋め立て許可が出るとされていましたが、県知事選挙のあとになったので全体の計画も遅れるだろうとされているそうです。

日本側からも遅れるという声が出てきました。

外相「時期区切らない」 普天間移設 沖縄の理解優先強調
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-09-30_10664/
↓ここから引用
--------------
前原誠司外相は29日、外務省内で沖縄タイムスなどのインタビューに応じ、米軍普天間飛行場の移設について「時期を区切らずに粘り強く、沖縄の理解を得るためにお願いする姿勢が必要だ」と強調した。
--------------
グレグソン米国防次官補は来年の早い時期での決着に言及しているが、前原氏は米側にも沖縄や政権の事情を説明し、沖縄側の納得と協力を優先する考えを示した。
--------------
↑引用ここまで

これも沖縄県知事選挙を意識した発言でしょう。
しかし、県知事選挙後に「粘り強く」説得しようとしても、「時期を区切らず」となると、沖縄県や名護市が納得しなければいつまでたっても決まらないことになります。

現在は野党である自民党の林芳正政調会長代理も「米側も米軍再編の予算を先送りしており、3−6年遅れざるを得ない。(日米合意の)時間軸は外して考えるべきだ」と発言しました。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100929/stt1009292219011-n1.htm

andersen.jpg
(DVD『基地はいらない、どこにも』で使用させていただいた「joeのスタジオ日記」からの画像)

2006年の日米「ロードマップ」では、辺野古での基地建設や、沖縄の海兵隊の一部をグアムに移転する計画を「パッケージ」としています。

しかし、アメリカ側は2014年までの海兵隊の移転をすでに断念しています。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-165332-storytopic-3.html
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-165335-storytopic-3.html

これは日本側で辺野古の計画が遅れているからではなく、海兵隊が大量に来るのに対応するための、グアムでの水や電気、下水道処理、道路などの整備が追い付かないのが理由です。

日米両政府は「2014年」などという守れもしない約束をしたことになります。これは今回に限った話ではありません。

1996年に出された「沖縄に関する特別行動委員会(SACO)最終報告」では、
↓ここから引用
--------------
今後5乃至7年以内に、十分な代替施設が完成し運用可能になった後、普天間飛行場を返還する。
--------------
↑引用ここまで
と書かれています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/hosho/saco.html

普天間基地は2001年から2003年までには返還されているはずだったのです。
それができなかったために仕切り直した「ロードマップ」では2014年としたのに、またできなくなりました。

辺野古での基地建設計画は、遅れれば遅れるほど、その計画の酷さが多くの人に伝わり、反対の声は増えます。

鳩山政権は「迷走した」と言われましたが、それによって沖縄での反対の声は高まり、全国的にもこの問題は広まりました。計画は、どんどんできない状況になっています。もはや、基地建設はあきらめるべきです。

そして、いつまでたっても返還されない普天間基地は、「移転」などせずに無条件で閉鎖するべきです。

2010年09月28日

10月3日(日)、東京・青山Cay「沖縄〜東京 ピースカーニバル2010」

10月30日(土)・31(日)に沖縄・辺野古(へのこ)行われる『Peace Music Festa!』
http://peacemusic.ti-da.net/

これに呼応したイベントが東京でも行われます。

『沖縄〜東京 ピースカーニバル2010』フライヤー
------転載歓迎----------

●10/3(日)青山 @EATS and MEETS CAY

NO BASE! MORE MUSIC!
『沖縄〜東京 ピースカーニバル2010』

沖縄に基地はいらない!
世界中どこにも基地はいらない!
沖縄から 東京から LOVE & PEACEの連鎖を !
沖縄に押し付けられた「基地問題」は、日米政府の問題。
日米安保50年の今年、東京でこそNOの声を!
音楽・トーク・映像の力で、国境を越えた平和を作りだそう!

@東京・青山 EATS and MEETS CAY
時間:OPEN 14:30 START 15:00
料金:¥3,500(当日)/ ¥3000 (予約→peacecarnival(at)gmail.com) ※(at)を@
に置き換えてください。
席種:自由席または立ち見

【出演】
大熊ワタル(ジンタらムータ)
うつみようこ+河村博司(ex;ソウル・フラワー・ユニオン)
GoRo,MAYA & ISH! IGURO
寿[kotobuki]
シーサーズ
たける
MONK BEAT
Likkle Mai(Band Style)
【映像】
小林アツシ「基地はいらない、どこにも」(短縮版)
比嘉真人「やんばるからのメッセージ」
【出展】
ゆんたく高江、他
【トーク】
金平茂紀(TVジャーナリスト)、小林アツシ(『どうするアンポ』ディレクター)、他

お問い合わせ:EATS and MEETS Cay tel. 03-3498-5790 (月〜金 12:00〜21:00)
住所:〒107-0062 東京都港区南青山5-6-23 SPIRAL B1F
チケットのご予約 ; peacecarnival(at)gmail.com) ※(at)を@に置き換えてくだ
さい。
(お名前、ご連絡先、枚数をお知らせください。当日、予約を確認のうえ予約料金に
てご入場いただきます。)

イベントblog ; http://d.hatena.ne.jp/peacecarnival/
主催;ピースカーニバル実行委員会

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2010年09月27日

映画「ANPO」について

東京・渋谷のアップリンクで上映されている映画「ANPO」を観てきましたので、この映画について書きました。
http://anpo50.seesaa.net/article/163919976.html

posted by あつこば at 16:28| Comment(0) | TrackBack(0) | メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月14日

9月22日「ジンタらムータ」ライヴ演奏+『どうするアンポ』上映+保坂展人さんとの鼎談

9月22日(水)の夜、「音楽・料理とともに沖縄と日米アンポを考える」というイベントが行われます。

場所は、下北沢のNEVER NEVER LAND
http://www.shimokita-never.com/?cid=4

私はむかし下北沢に住んでいましたが、とても懐かしい場所です。

料理はこんな感じです。
http://www.shimokita-never.com/?cid=3

音楽は「ジンタらムータ」。
大熊ワタル率いる<CICALA-MVTA(シカラムータ)>の別ユニットで、正確な位置づけはよく知らないのですが、CICALA-MVTAもジンタらムータも、なかなかヘンテコで(笑)面白いバンドです。おそらく少人数でフレキシブルに演奏するユニットが「ジンタらムータ」ということでしょう。そういうこともあり、メンバーはその都度、微妙に違うようです。
http://www.cicala-mvta.com/

今回のメンバーは、
大熊ワタル(cl)、河村博司(g)、JIGEN(b)、こぐれみわぞう(チンドン)
となっていて、ソウル・フラワー・ユニオンに関係が深いメンバー構成になっています。

上記のCICALA-MVTAのサイトによると、
「あまみのユキヘイ」(+河村博司)参加決定!
と書いてありました。

「あまみのユキヘイ」のサイトを見ると、奄美の人のようでなかなかパンキッシュで面白そうです。
http://www.rak1.jp/one/user/ko_hey/

こうした音楽とともに、DVD『どうするアンポ』の上映もあります。
以下は『どうするアンポ』の予告編です。



この日は、保坂展人さん、大熊ワタルさんと、私での鼎談も予定されています。

ぜひ、お越しください。

----------

9月22日(水),19:00〜

料金 2000円+飲食代

下北沢
Never-never Land
03-3465-0737

下北沢駅北口徒歩5分
スタジオNOAH(ノア)正面

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2010年09月13日

「V字案」か「I字案」かではなくそもそも辺野古に造るのがダメ

昨日、沖縄で統一地方選挙が行われました。「統一地方選挙」というのは全国で日程を統一して行うのですが、沖縄だけはアメリカに占領されていた経緯から全国とは日程が違っているそうです。

その沖縄での統一地方選挙では、5市6町14村の議会議員選挙が行われましたが、その中で普天間基地の移設先とされている辺野古(へのこ)がある名護市では、基地建設に反対する候補者が勝ち、議会の過半数を越す結果になりました。

これにより、日米両政府にとって辺野古での基地建設は、ますますやりづらくなりました。こうした積み重ねが日米両政府を追いつめ、基地建設を断念さざるを得ない状況に少しずつ進んでいます。

私の今の役割は、8月31日に出された日米専門家会合の報告書を批判することだと思っています。

報告書に書かれていない問題点については、
【飛行経路の問題】
http://atsukoba.seesaa.net/article/161983403.html
【自衛隊との共同使用】
http://atsukoba.seesaa.net/article/162201942.html
と二回書きました。

今回は、報告書に書かれている内容から批判すべき点を指摘します。


【日米両政府は期限を守れなかった】

5月28日に出された日米の共同声明では、
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/hosho/joint_1005.html
↓ここから引用
--------------
専門家による検討を速やかに(いかなる場合でも2010年8月末日までに)完了させ,
--------------
↑引用ここまで
と書かれています。

http://atsukoba.seesaa.net/article/152861344.html
で紹介したように、報道によると、この「いかなる場合でも8月末日までに」というのはアメリカの要求で入れることになったようです。

しかし、今回は「V字案」と「I字案」の2案を並記する結果になりました。そして「今後更に検討が必要」とされています。
http://www.mod.go.jp/j/press/sankou/report/20100831_gaiyou.html

つまり「専門家による検討」は「8月末日までに」「完了」させることができなかったわけですね。

9月1日の琉球新報では以下のように指摘されています。
↓ここから引用
--------------
米軍普天間飛行場移設をめぐる専門家協議の報告書は、自ら決めた期限による時間切れで途中経過報告の色合いが濃い。
--------------
↑引用ここまで

これまでにも指摘してきましたが、日本政府は常に問題を先送りにしたがります。いまは11月の行われる沖縄県知事選挙への影響を恐れて、できるだけ「決定」しないでおきたいのでしょう。

以下の指摘もありました。
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-09-01_9757/
↓ここから引用
--------------
両案とも「著しい遅滞」が生じない限り修正されうるとして、沖縄側に配慮する姿勢も示した。
--------------
↑引用ここまで

「V字案」と「I字案」
(名護市辺野古での「V字案」と「I字案」。日米の報告書よりトリミングして使用。こうして比べると「どちらかを選ぶ」という感覚を持ってしまいがちですが、どんな案だろうが、辺野古に基地を造るということ自体がダメ。)

【V字案もI字案も両方ダメ】

報告書では、「V字案」と「I字案」それぞれについて、
●安全性
●運用上の所要
●騒音による影響及び地元コミュニティへの影響
●環境面の考慮
●工期
●費用
という面での長所と短所をあげています。
http://www.mod.go.jp/j/press/sankou/report/20100831_j.html

これだと、「V字案」と「I字案」のどちらかを選ぶ、という感覚を持ってしまいがちです。
しかし、そもそもどんな案だろうが、辺野古に基地を造るということ自体がダメなのです。

たとえば環境面だけで見てみると、「V字案」では、
↓ここから引用
--------------
キャンプ・シュワブの東側の現存の海岸は埋立により消滅し,それに伴い,いく
つかの動植物の生息環境が失われる。
--------------
↑引用ここまで
とされています。「V字案」は完全に問題がありますね。

「I字案」では、
↓ここから引用
--------------
キャンプ・シュワブの東側の現存の海岸は残るが,動植物の生息環境への影響は今後評価する必要がある。
--------------
↑引用ここまで
とされていますが、これは埋め立てる面積が「V字案」よりも少ないというだけであって、環境への影響は避けられません。

騒音や事故の危険性については、「I字案」は今回の報告書でも
↓ここから引用
--------------
陸地をより多く上空飛行することとなる。
--------------
↑引用ここまで
とされていますから、地元の同意は得られないでしょう。そもそも「I字案」は、メンツにこだわった民主党が自民党とは違う案を出したかったというだけでしょうから、あまり意味はないでしょう。

「V字案」も前回指摘したように、
http://atsukoba.seesaa.net/article/161983403.html
米軍は飛行経路など守らないでしょうから、陸地を飛ばないということはあり得ないでしょう。

いずれにしても、「V字案」か「I字案」かではなくそもそも辺野古に基地を造るのがダメですね。

2010年09月12日

9月23日『なくせ公安条例! 9.23麻生邸リアリティツアー国賠訴訟集会』

2008年10月26日、麻生首相(当時)の自宅を見に行こうとして東京渋谷駅から歩いていた一行のうち3人が警察によって突然逮捕されました。

これは、自分たちのメンツにかけて麻生首相の自宅には行かせず、この行動をつぶそうとした公安警察による無理矢理の逮捕劇です。

この逮捕は不当だとして現在、国家賠償請求を求める裁判が行われています。

当時YouTubeにアップされた映像はこちら。
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=3Uw701vV15U


http://www.youtube.com/watch?v=VukCiIa0BDc&feature=related


http://www.youtube.com/watch?v=Rc0Z0Yvde8E&feature=related


事件のあった渋谷で、9月23日に『なくせ公安条例! 9.23麻生邸リアリティツアー国賠訴訟集会』と題したイベントが行われます。
http://state-compensation.freeter-union.org/info/508/

『なくせ公安条例! 9.23麻生邸リアリティツアー国賠訴訟集会』

現在、上記のYouTubeアップされた映像も含め複数のカメラによる映像を何人かで協力して再検証しています。

9月23日のイベントでは未公開映像も含めた発表を行いますので、ぜひ、ご注目ください。

-----------
『なくせ公安条例! 9.23麻生邸リアリティツアー国賠訴訟集会』

日程:9月23日(祝・木)
時間:17時半時開場、18時開始、21時終了
場所:渋谷勤労福祉会館 2階第1会議室(渋谷区神南1-19-8)
http://gmap.jp/shop-9249.html

参加費・資料代:500円
-----------

posted by あつこば at 07:51| Comment(0) | TrackBack(0) | メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月11日

沖縄・辺野古(へのこ)で自衛隊が米軍と共同使用?

いわゆる「普天間移設」に関して8月31日に出された日米専門家会合の報告書に書かれなかった問題点として、【飛行経路の問題】については前回書きました。
http://atsukoba.seesaa.net/article/161983403.html

今回は【自衛隊との共同使用】について、この間の動きをまとめたいと思います。

この話は、5月29日に発表された日米の外交・防衛担当の閣僚による共同声明の検討中に日本側から提案されたようです。

私がそれを知ったのは、5月23日夜7時のNHKのニュースです。
↓ここから引用
--------------
日米両政府は沖縄県名護市辺野古のキャンプシュワブ沿岸部に滑走路を建設したうえで、アメリカ軍と自衛隊による共同使用を検討することや基地機能の沖縄県外への分散移転を検討することなどで大筋で合意しました。
--------------
↑引用ここまで

沖縄の新聞でもアメリカ側が「大筋で了承」したと報道されました。
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-05-23_6703/
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-162486-storytopic-3.html

その後、「自衛隊との共同使用」についてはあまり報道されなくなり、結果的に5月29日に発表された共同声明では非常に曖昧な表現に留まりました。
以下の後半にまとめています。
http://atsukoba.seesaa.net/article/151492102.html

上記の追記で紹介した5月31日の毎日新聞の記事によると、共同使用は「将来的な自衛隊の管理」をにらんだ、いわば「常時駐留なき辺野古」で、防衛省首脳によると「鳩山首相の案だった」とされています。

私は、アメリカ側がイヤがっているらしいことと、6月2日に鳩山首相が辞意を表明したため、「鳩山首相の案だった」とされる自衛隊との共同使用の話も頓挫したかなと思いましたが甘かったです。

日米専門家会合の報告書が出る直前、8月26日の琉球新報の記事では、防衛省は「5月以降、省内で検討を加速し、米側に提案した」とされています。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-166819-storytopic-3.html
↓ここから引用
--------------
自衛隊が常駐すれば、地元から基地強化につながるとの反発が噴き出しかねない。米側は軍の運用が制限されることから難色を示している。
--------------
常駐させる部隊と規模、飛行訓練を伴うかなどをめぐり、米側との交渉は曲折がありそうだ。
--------------
防衛省が常駐を求める理由に、自衛隊の訓練地域の拡大や技術向上などがあるが、人口増加により経済的効果が生まれ、地元に受け入れられやすいとの見方もある。
--------------
米軍と自衛隊の共同使用については、5月末の日米共同声明で「両政府は(略)米軍と自衛隊との間の施設の共同使用を拡大する機会を検討する意図を有する」と明記。
--------------
英文では「Shared Use」と表記されている。
--------------
この英文を、日本側は「自衛隊の常駐を前提とする共同使用」ととらえ、5月以降、省内で検討を加速し、米側に提案した。
--------------
だが米側は、代替施設はあくまで米軍管理で、軍の許可の下で自衛隊に使わせる「常駐を伴わない一時使用」と理解。共同声明文の解釈が分かれ、使用形態をめぐる互いの利害が一致せず、結論には至っていない。
--------------
↑引用ここまで

同8月26日の琉球新報の別の記事では……
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-166826-storytopic-26.html
↓ここから引用
--------------
2008年からキャンプ・ハンセンで既に共同使用が始まっているが、その内容は米軍と訓練日程を調整し、空いた期間に自衛隊が施設を使用したもの。新たな「共同使用」も、同様の形態になると想定されていた。
--------------
だが自衛隊そのものを辺野古に駐留させる構想は、地元にとって寝耳に水だ。
--------------
省内には「県民は米軍なら反対するだろうが、自衛隊なら大丈夫」との楽観的な見方がある。同じ日本国民であり、人が増えれば周辺の商売も繁盛し、経済的にも潤うから、というのが理由だ。
--------------
しかし、訓練形態や規模によっては住民生活に大きな影響を及ぼすことから、地元の懸念は強い。県民には沖縄戦の経験に基づく自衛隊への特別な感情がある。
--中略--------
米側が自衛隊常駐に強硬に反対しているため、実現可能性は一層不透明さを増している。地元配慮に欠ける対応が、沖縄と政府との新たな亀裂を生んでいる。
--------------
↑引用ここまで

同日の読売新聞でも報道されています。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100826-OYT1T01228.htm
↓ここから引用
--------------
代替施設の共同使用では、日本が自衛隊を常駐させての共同管理を主張しているのに対し、米側はあくまで施設の管理は米軍が行うとし、共同使用は米軍の許可の下で自衛隊が施設を使う「一時使用」との立場を崩していない。
--------------
日本側の主張には、施設内での事故や環境汚染に対処でき、周辺住民への配慮につながるとの考えがあるが、26日の協議でも結論に至らなかった。
--------------
↑引用ここまで

5月22日までの日米交渉ではアメリカ側が「大筋で了承」したものの、今回の交渉では日本側が自衛隊を「常時駐留」させたがっているのに対して、アメリカ側は「空いてる時は使わせてやる」という体制でいたいために譲らなかったようです。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100831/plc1008311315007-n1.htm
↓ここから引用
--------------
日本側は代替施設での自衛隊の共同使用を認めるよう求めていたが、米側が強く抵抗したため、報告書では言及を避けた。
--------------
↑引用ここまで

戦車に乗ってうれしそうな北澤防衛大臣
(画像は防衛省のサイトより北澤防衛大臣)

結果的に今回の報告書には何も記載されなかったのですが、発表した当日に北澤防衛大臣は会見で……
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-09-01_9769/
↓ここから引用
--------------
基地の新しい在り方として「(米軍と自衛隊の)共同使用を可能な限り増やして沖縄の負担を減らす。象徴的な意味で取り上げていきたい」と述べ、同飛行場代替施設での共同使用の実現に意欲を見せた。
--------------
仮に共同使用する場合は「(陸上自衛隊の)第15旅団が沖縄に駐屯しているので、そこの中から予想される」と述べ、常駐的な陸自部隊の存在が念頭にあると示唆。共同使用の形態は米側と立ち上げる新たな枠組みで検討するとした。
--------------
↑引用ここまで

今年3月26日に格上げされた沖縄の第15旅団の新編行事
(画像は防衛省のサイトより、今年3月26日に格上げされた沖縄の第15旅団の新編行事)

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-167042-storytopic-9.html
↓ここから引用
--------------
陸上自衛隊のヘリコプター部隊常駐をにらむ日米共同使用については、協議の枠組み設置だけ合意したが、これも沖縄側の反応次第だ。
--中略--------
「わたしが特に重要で真剣に検討していきたいのが、代替施設を自衛隊が米軍と一緒に使用できないかということだ」。北沢俊美防衛相は報告書公表の臨時会見で、特に報告書には明記していないものの普天間代替施設の日米共同使用にかける思いを強調した。
--中略--------
「沖縄は自衛隊との共同使用には反対なはずだ」。日米間の専門家協議で米国務省担当者は、沖縄社会の自衛隊への特別な感情を見透かしたように、共同使用に否定的な見解を示した。
--------------
北沢防衛相が共同使用を提案した背景には、三沢基地(青森)や厚木基地(神奈川)など本土での先例がある。騒音への苦情などでも自衛隊が米軍と地域住民との間の緩衝剤になっているという認識に基づく。
--------------
北沢防衛相は「地元と自衛隊と米軍の三者の間でより強いきずなをつくっていく一助となるのでは」と期待感を示すが、沖縄と本土を同列に位置付けるのは無理がある。防衛省関係者は「沖縄側が反対なら取り下げる」と今後は地元の雰囲気を見極める構えだ。
--------------
↑引用ここまで

北澤防衛大臣としては、自衛隊が常駐することで地元に受け入れられるのでは、という淡い期待があるようです。政治家らしい期待の仕方ですね。

横須賀基地を視察した長島昭久防衛政務官
(画像は横須賀基地を視察した長島昭久防衛政務官。自身のサイトより)

民主党内でも右よりと言われる長島昭久防衛政務官は、辺野古での自衛隊の共同使用に関して、さらに大きな期待をしているようです。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-09-02/2010090202_02_1.html
↓ここから引用
--------------
長島昭久防衛政務官は「沖縄に海兵隊が必要なのは、陸上部隊が手薄だからだ。陸自は一部、海兵隊のような機能を担う必要がある」(7月26日、都内での講演)と述べ、沖縄の自衛隊を“海兵隊”化させる考えを繰り返しています。
--------------
普天間基地の「移設」自体が不透明な状況にありますが、イラク派兵を通じて急速に進んだ海兵隊・陸自の一体化がさらに進行する危険があります。
--------------
↑引用ここまで

防衛省の内部でも、沖縄での自衛隊の役割を拡大したいという意向が強いのでしょう。

アメリカ側も「自衛隊との共同使用」について今後の協議に応じる姿勢を見せました。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959FE3E2E2E2808DE3E2E2EBE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;at=ALL
↓ここから引用
--------------
米国防総省のモレル報道官は9日の記者会見で、沖縄県の米軍普天間基地移設問題で、名護市辺野古につくる代替施設を米軍と自衛隊で共同使用する案に関し、近く日米が協議するとの見通しを示した。
--------------
日本政府が共同使用の検討を求めていることを踏まえ、協議には応じる姿勢を示したものだ。
--------------
↑引用ここまで

この問題は今後も要注意です。

2010年09月10日

9月22日『どうするアンポ』,10月3日『基地はいらない、どこにも(短縮版)』を上映!

音楽やアートの力で沖縄の基地問題についてアクションを起こそうと、ミュージシャンたちが中心になって作っている野外フェス『Peace Music Festa!』については、昨年もこのブログで紹介しました。
http://atsukoba.seesaa.net/article/126079112.html
http://atsukoba.seesaa.net/article/129938420.html

私は昨年、宜野湾市で行われた『Peace Music Festa! '09 from 宜野湾』を取材し、その映像の一部と関係者へのインタビューは、DVD『どうするアンポ』に収録しています。

その『Peace Music Festa!』は、今年も10月30日(土)・31(日)に行われるそうです!
今年の開催場所は、再び沖縄・辺野古(へのこ)です。
http://peacemusic.ti-da.net/

そして呼応したイベントが東京でも行われます。

『沖縄〜東京 ピースカーニバル2010』フライヤー

『沖縄〜東京 ピースカーニバル2010』
10月3日(日) 東京・青山 EATS and MEETS CAY
http://d.hatena.ne.jp/peacecarnival/20100902/1283376814
この日は『基地はいらない、どこにも』の短縮版(30分)を上映!
沖縄・高江での米軍ヘリパッドの問題を描く比嘉真人監督の「やんばるからのメッセージ」も上映します。

プレイベント『音楽・料理とともに沖縄と日米アンポを考える』
9月22日(水・休)東京・下北沢 Never-never Land
http://d.hatena.ne.jp/peacecarnival/20100907/1283880081
この日は『どうするアンポ』を上映!

『基地はいらない、どこにも』(2007年)の短縮版と、
『どうするアンポ』(2010年)は、
両方とも観れば辺野古での基地建設の問題が、よりよくわかります。

上記のイベントには私も両日とも行きますので、ぜひ、皆さん会場でお会いしましょう!

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2010年09月09日

辺野古の基地計画で現実的にはありえない飛行経路を主張

沖縄 辺野古での基地建設に関して、日米の専門家会合の報告書が8月31日に出されました。

「V字案」と「I字案」の二つの案が並記されたことが大きく報道されていますが、この報告書にはさまざまな面で問題点があります。しかし報告書に書かれていることよりも大きな問題は、日米両政府間で意見が一致せずに報告書から外された点です。

大きくは、
【飛行経路の問題】
【自衛隊との共同使用】
です。

今回は、まず飛行経路の問題について説明しましょう。

以下が防衛省のサイトに掲載された報告書です。
http://www.mod.go.jp/j/press/sankou/report/20100831_j.html
図も添付されていて一見わかりやすく説明されているような気がします。たとえば「V字案」の図が以下です。(pdfファイルです。)
http://www.mod.go.jp/j/press/sankou/report/20100831_3.pdf

上記の図をトリミングしてみました。
v-plan-trim.jpg

この図では「南西方向からの着陸」と「北東方向への離陸」について方向が示されています。ところがこの図では方向を示しているだけで、飛行経路については示されていません。

これまでに防衛省が説明してきた飛行経路は以下です。

daikei.jpg
(防衛白書より)

日本政府が示しているこの飛行経路に対してアメリカ側は従来から実態に合わせて変更するべきだと指摘していました。
http://atsukoba.seesaa.net/article/57668926.html

9月1日の琉球新報の記事では以下のように指摘しています。
↓ここから引用
--------------
有視界飛行経路の明示を見送ったのは、従来の日本側の説明の「台形」の原則経路では、米側が主張する米軍運用の“実態”を抑えきれなくなっている実情がある。両論併記でも情報提供すべきだったが、飛行実態を封印したのでは隠蔽(いんぺい)体質の批判は免れない。
--------------
↑引用ここまで

琉球新報のサイトに掲載されている別の記事
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-167042-storytopic-9.html
には、日本側が説明してきた「台形」の飛行経路とアメリカ側が主張している飛行経路、そしてそれによる騒音影響地域の違いが以下の図で示されています。

http://ryukyushimpo.jp/uploads/img4c7daa71e1b6a.jpg

この辺野古での基地建設計画は、同じ沖縄にある普天間基地のヘリ部隊を移転させるというものですが、実際に普天間基地ではどのような飛行実態なのかを宜野湾市が調査して掲載しています。(pdfファイルです。)
http://www.city.ginowan.okinawa.jp/DAT/LIB/WEB/1/070813_mayor_comment_heriroute1.pdf

上記からの図です。
futenma-route.jpg

前述の琉球新報の記事でも以下のように指摘しています。
↓ここから引用
--------------
米側の飛行経路実態に、日本側はあくまで従来説明の「台形」で飛べるはずだと主張を曲げない。だが米軍が自衛隊と違い規定通りに飛ばないことは、市街地にはみ出す現行の普天間での日常訓練によって県民は体感している。
--------------
↑引用ここまで

今回の報告書に対する批判の声が高まっています。

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-09-01_9749/
↓ここから引用
--------------
移設反対決議をしている久志区の森山憲一行政委員長は「飛行経路が記載されていない報告書は、欠陥だらけのアセス同様、論外だ」と指摘した。
--------------
↑引用ここまで



この問題についてこれまでに書いた主要な文章を以下にまとめてあります。
http://atsukoba.seesaa.net/article/70417549.html

2010年6月からの重要な動きについては以下でまとめています。
http://atsukoba.seesaa.net/category/8339156-1.html

2010年09月08日

DVD『ウタノゲンバ』、発売しました。

新作の音楽DVD 『【ウタノゲンバ】 シーサーズ 活動の記録 1997-2003』が発売になりました。
これがジャケットです。

DVD『ウタノゲンバ』

このDVDを発売できて、ホントにうれしいです!

1997年から2003年まで6年間シーサーズを撮り続けてきて「編集してまとめよう」と何度も思いつつ、頓挫しておりました。
昨年、メンバーの宇野世志惠さんが亡くなって以来、「いま出さないと一生出せない」と思っていましたが、それがまた他の仕事で棚上げに。8月28日に行われた『宇野世志惠まつり』まであと一月半に迫りせっぱつまった状態で、やはり他の仕事とスケジュールが重なっていて、それでも「絶対に間に合わせる!」と決意しました。間に合わせた自分を褒めてあげたい(笑)。

この作品は、シーサーズの演奏シーンだけではなく、さまざまな現場の方々や状況を写しています。単に演奏しているミュージシャンを写せばよいというわけではなく、その「場」を写していかなければシーサーズの活動は表現できないと考えたからです。仮に編集したものを観てくれたシーサーズのリーダー持田明美さんが『ウタノゲンバ』というタイトルを付けてくれました。

さて、時間が無いとはいえさまざまな"ゲンバ"の方々に作品化のご了承をいただかなくてはなりません。特に横浜寿町フリーコンサートの金子ぶーさんにはご無理をお願いしました。

作品を確実に完成させるため、自主制作なのにもかかわらず、普段ビジネスとして仕事をしている音響スタジオやDVDのプレス工場に「プロ」として普段通りの仕事をしてもらうことにしました。そのせいで当初想定していた以上のお金がかかりましたが、できあがりには満足しています。
売れないと経費が回収できないのが心配ではありますが(笑)。

シーサーズの新作CD『ビリケンさん』、宇野世志惠さんの遺稿集『UNO 〜1〜 ただひとつ大切なもの』と合わせて、ネットで注文しやすいフォームもできました。

http://form1.fc2.com/form/?id=585939

皆さん、ぜひ、よろしくお願いします。

シーサーズ CD『ビリケンさん』 宇野世志恵遺稿集『UNO 〜1〜 ただひとつ大切なもの』
(シーサーズCD『ビリケンさん』と、宇野世志恵遺稿集『UNO 〜1〜 ただひとつ大切なもの』)

シーサーズのブログは以下です。
http://shisas.org/

■追記:ネット用動画告知は以下です。
http://www.youtube.com/watch?v=2mr1bpsvaZ4
 
ラベル:音楽 沖縄
posted by あつこば at 10:57| Comment(0) | TrackBack(0) | メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする