【転載歓迎】
本日から始まった山本英夫さんの写真展『沖縄 基地の重圧をゆるがす』を紹介させていただきます。
明日(6日)の14時からは、私も会場でのギャラリートークで参加します。
以下、案内文です。
よろしくお願いします。
小林アツシ
(以下、写真展の案内文)
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山本英夫写真展『沖縄 基地の重圧をゆるがす』
http://ayasegawa.cocolog-nifty.com/photos/yamahide7th/index.html
●この国は終わっているのではないですか。3月11日に起こった原発事故を小さく見せ、解決に向かっているふりをし、再稼動しようとしています。「儲かりさえすれば、何でもありさ」と考える連中が、この国の政治を動かしています。
他方、沖縄の戦争・基地は、この67年間、何ひとつ解決していません。政府が発する「負担軽減」なるゴマカシも破綻しています。マスコミが垂れ流すウソを信じていたら、私達の命も終わってしまいます。原発は「安全」ですか? 基地で「安全・安心」ですか?
『沖縄 基地の重圧をゆるがす』って?
沖縄は今年2012年に「日本復帰40年」を迎えます。しかし、政府・防衛省は、昨年秋頃から、新たな基地建設を辺野古に強行しようと本腰を入れています。「基地の島沖縄」は現在進行形であり、それどころか「基地の中に沖縄がある」と言わざるをない現実すらあるのです。今年は日米安保条約60年でもあり、これが密約に支えられ、沖縄を米国の軍事拠点とし、「日本」の平和憲法を形骸化させてきました。
今回の写真展は、沖縄の普天間・辺野古・高江・与那国等(自衛隊を巡る動向)を凝視します。基地の島・沖縄では、「戦争は終わっていない」と、人殺しはごめんだと、もう我慢も限界だと、ひとりひとりが、基地の重圧をゆさぶろうと闘い続けています。
「犯す前に、いつ犯すと言いますか」と平然と語った前沖縄防衛局長田中聡氏。彼の後任(返り咲き)の真部朗氏は、それを実践。辺野古アセス評価書を真っ暗闇の沖縄県庁に搬送(12月28日未明)。強行突破の第一弾(否、第何弾だろう?)。軍を掌る官庁のやり口らしいですね。
しかし呆れているわけにも、こんな国に生きているわが身を恥てもいられません。私は、沖縄の人々の闘いを目の当たりにし、共に闘いながら、闘う人々に触発されてきました。この過程で、「平和に生き、自治に生きる文化」を創り出し、命を慈しみ、非暴力の文化で対抗したいと考えるようになりました。写真の力は、案外、効果的です。
沖縄に基地を当然の如く押しつける「日本」。安保で「安心」したがる「日本人」。
これで、ほんとうに、いいのでしょうか。この写真展は、そこを異化し、私達「日本人」がどう考えるべきかを問い直したいのです。
1.「見える沖縄、視る沖縄」
沖縄に行く人たちは何を見に行くのだろう。観光(自然や文化)の裏側に潜む基地は、いやが応でも見える筈なのに、見ない。それでいいのかとの思いを込めて、嘉手納を正面から捉えます。
2.「もう許さんぞ!」(2009年11月8日〜2010年9月)
3.「基地の島を歩く」
◎普天間 ◎辺野古・大浦湾 ◎高江 ◎与那国島等(自衛隊)
4.「正念場を迎える2012年」
5.「硝煙の臭いが漂う中で―日米安保条約に縛られる日本―」
6.「どう生きてきたのか、生きるのか?」
◎あの戦争は終わっていない ◎15年ぶりに訪れた伊江島 ◎辺野古テントの座り込み
日 時 5月5日(土)〜13日(日) 11時〜19時(最終日17時)
会 場 パオ・ギャラリー (東京都中野区東中野2−25−6)
http://paoco.jp/index.shtml総武線東中野駅西口下車 大江戸線東中野駅下車 3分 山の手通り。MACの左隣のコンビニの隣2階。
■5月5日 オープニングイベント 18時〜19時 1000円
●挨拶 山本英夫 「開会にあたって ‐今回の意図とキー・ピクチャ‐」
●丹羽雅代(女たちの戦争と平和資料館)
「特別展『沖縄の日本軍慰安所と米軍の性暴力』を企画するにあたって」
●さっちゃんの歌
●参加者から
■5月6日(日)ギャラリートーク 14時〜15時 500円
「沖縄と安保を巡って」
上記テーマを3人で
●山本英夫
●国富建治(反安保実行委員会
●小林アツシ(映像ディレクター『基地はいらない どこにも』等)
■5月6日(日)ギャラリートーク 16時〜17時 500円
●山本英夫 「沖縄と東京を結ぶために」
●長尾比呂未・加来健一(『地球の子ども新聞』発行人) 「新聞を出す意味」
●早川由美子(映画監督『ブライアンと仲間たち』等)
「ロンドンと沖縄をつなぐ‐平和を求めて座り込み‐」
■5月12日(土)ギャラリート−ク 14時〜15時 500円
●山本英夫 「沖縄から、沖縄へ 何をどう伝え、繋げていくの?」
●青木一政(福島老朽原発を考える会) 「尿検査から見えてきた福島の現実」
●尾沢孝司(日韓ネット) 「朝鮮戦争の休戦が意味するもの」
■5月12日(土)ギャラリートーク 16時〜17時 500円
●山本英夫 「沖縄を歩く、撮る、想像する」
●大原清秀(脚本家) 「ひめゆり隊のこと」
■「写真家がよむ よみきかせ」 『おきなわ 島のこえ』等
5月12日 12時
30分〜13時
■「写真家がよむ よみきかせ」 『おきなわ 島のこえ』等
5月13日 12時
30分〜13時
●問い合わせ先
電話&ファクス 03(5996)0779 山本英夫 フォトプラザ・ヤマモト
Eメール photoyamamoto@amail.plala.or.jp
山本英夫//プロフィール フォトグラファー(自然写真・報道写真)
●過去 1951年東京生まれの世田谷育ち。1964年の東京オリンピックの前後に、住まい周辺の一挙的開発を目の当たりにし、自然破壊が人間を蝕むことを直感した。67年春から千葉県江戸川河口(新浜)の自然・野鳥保護運動に取り組む。この頃から写真撮影を始めた。
1989年5月から沖縄に継続して出かける。95年9月の米国海兵隊員による少女レイプ事件に衝撃を受け、改めて軍隊・基地・戦争を問い、沖縄・日本各地の基地・軍隊を撮影。2004年の辺野古での基地建設の動きの中で海人(漁民)が、開発(海殺し)の側に立つ姿を見て、67年の東京湾で直面した農漁民の「野鳥を殺せ」の姿がダブって見えた。
●現在 基地・軍隊、自然、人々を沖縄を軸に撮影中。写真展は1999年、2001年、2003年、2005年4月『辺野古‐青い海からのメッセージ』、2009年2月『沖縄・辺野古 “この海と生きる”』、2010年4月『FUTENMA‐沖縄と向き合い、基地撤去をめざす』を開催。また絵葉書『沖縄・辺野古 “生きている”って、伝えたい』、『沖縄・辺野古 “この海は生きています、繋がって”』を制作・販売中。
昨年、6月に開催された全国公募写真展『視点展』に初めて応募し入選。4月、写真展『小さな小さなお庭の 一本の柿の木ものがたり』を余震が続く中で開催。また昨秋、カレンダー『生きようよ 2012』を制作。(残部あり)