2014年03月29日

「武器輸出三原則」とは?

日本政府は「武器輸出三原則」を「防衛装備移転三原則」に変え、4月1日にも閣議決定しようとしています。
言葉の違いを見ても「武器」を「防衛」に、そして「輸出」を「移転」に置き換えて、曖昧にしようとする意図が感じられます。

ここでは、まず「武器輸出三原則」というのは、どういうものなのかを説明しましょう。

■「武器輸出三原則」とは?

似たような言葉に「非核三原則」というのがあります。これは、核兵器(核燃料、核廃棄物)を、●持たず、●作らず、●持ち込まさず(持ち込ませず)というもので、比較的わかりやすいですね。

「武器輸出三原則」は少々わかりづらいです。言葉としての表現としては「武器輸出三原則等」という具合に【等】と付けるのが正確な言い方です。

まず、1967年4月21日、佐藤首相の国会答弁で「以下のような国・地域の場合は「武器」の輸出を認めない」として、
●共産圏諸国向けの場合、
●国連決議により武器等の輸出が禁止されている国向けの場合、
●国際紛争の当事国又はそのおそれのある国向けの場合、
とされました。

そして、上記について、1976年2月27日、三木首相の国会答弁で、
●三原則対象地域については「武器」の輸出を認めない。
●三原則対象地域以外の地域については憲法及び外国為替及び外国貿易管理法の精神にのっとり、「武器」の輸出を慎むものとする。
●武器製造関連設備の輸出については、「武器」に準じて取り扱うものとする。
とされました。
これが「武器輸出三原則等」のいう表現の【等】の中身です。

大事なのは【等】の部分で「憲法の精神にのっとり「武器」の輸出を慎む」としている点です。
日本には、戦争について「永久に放棄する」としている憲法がありますから、武器を輸出するなんてことは慎もうよ、ということにしたわけですね。。

■「防衛装備移転三原則」とは?

安倍内閣が閣議決定しようとしている「防衛装備移転三原則」というのは、輸出を認める場合を「平和貢献・国際協力の積極的な推進と日本の安全保障に資する場合」に限定するとしているそうです。

これでは恣意的な解釈もできるので「歯止め」の役割にならず、武器の輸出を「原則禁止」から「原則可能」にするものだとも言われています。

そして「部品等を融通し合う国際的なシステムに参加する場合」などは例外扱いしていますので、F35戦闘機をイスラエルに輸出するのを認めてしまうことになります。

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(F35戦闘機、DefenseImagery.milより)

私は、日本の軍需産業の実態や、そこで働いてきた人たちを取材し、
『軍需工場は、今』、
http://www.ndn-news.co.jp/shop/05.4.5-1.htm
『基地はいらない、どこにも』
http://www.ndn-news.co.jp/untitled.htm
などの映像作品で紹介してきました。



日本で武器・兵器をつくっている会社は、三菱重工、川崎重工、NEC、IHI(旧石川島播磨)などがあります。

こうした企業で軍需製品に携わる人たちは、葛藤を抱えながらも、自分の仕事をきちんとすることには職人としての誇りを持って取り組んでいたと、映像作品をつくって感じました。そして、自分たちの会社が武器・兵器をつくることに対して反対している人たちも、わずかながら存在しました。

しかし今後は、「共同開発」によって武器・兵器をつくっているという自覚を持てなくなり、歯止めが弱くなることで、日本が人殺しに加担する武器・兵器をこれまで以上につくらされてしまうことになります。

posted by あつこば at 18:33| Comment(6) | TrackBack(1) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする