2009年03月21日

天才バカボンはどの巻を買えばいいのか?(最高傑作は?、ベストは?)

今回は「天才バカボンはどの巻を買えばいいのか」について書きます。
最初におことわりしておきますが、筆者は『天才バカボン』を全巻読破したわけではありません(笑)。全巻読んでもいないくせに「第何巻を買えばいい」などと書くのか!とあきれた方は、こんなブログを読むのはやめてさっさと全巻買いましょう。

しかし「全巻」とは言っても『天才バカボン』は各社から何種類か出されています。「完全版」「コンプリート」とされているのが竹書房の文庫版です。
http://www.takeshobo.co.jp/sp/akatsuka/bakabon.html
ところが、ソフトガレージというところから出ている『なのだ!?天才バカボン』シリーズの第7巻や(買っていませんがおそらく第8巻にも?)、『天才バカボン THE BEST』の講談社版には、上記の文庫本シリーズには収録されていない作品も含まれているとされています。
『なのだ!?天才バカボン』 第7巻

さて、なぜ私が全巻読んだわけでもないのに「どの巻を買えばいい」などと書こうと思ったのかというと理由は単純で「ネットで探したけど他に書いている人が見あたらなかったから」なのです。
私の場合、リアルタイムで『少年マガジン』を読んでいた頃やその後も単行本を数冊買ったり探したりした経験があるので、おそらくこの時期がベストだろうという目安はありました。
しかし、竹書房版のどの巻がその時期になっているのかがわからなくて、これは困りました。

20年ぐらい前からでしょうか、漫画本はビニールでパックされて立ち読みができなくなりました。これでは内容の確認もできません。仕方がないので店員さんに言ったら「空けてもいいですよ」と言われました。
竹書房版は異なる雑誌に掲載された『天才バカボン』が年代順に並んでいるので、「たぶんこのヘンか?」と思った巻を棚から取り出しビャーっとビニールを破ってむさぼるように中身を確認し、「う〜ん違う」と2巻ぐらい飛ばして再びビニールを破り、ということを数回繰り返して、やっとたどり着きました。
そこまでやらせてもらって1冊しか買わないのも悪いので、その周辺の数冊を買いましたけどね。……というか、読んだらまたその前後も読みたくなって、結局は文庫版セット全21巻のうち10冊を買ってしまいました。

ともかくこれで概要がほぼ把握できました。
竹書房版では主なキャラクターが順次、表紙に登場しています。大まかにはマンガの中での登場順に近いようですが、その巻の表紙と内容には時期的なズレがあります。
竹書房版 第7巻
私が読みたかったのは「ウナギイヌ」の登場以降の時期だったのですが、ウナギイヌが表紙になっている第7巻ではまだウナギイヌというキャラクターは生まれていません。(実はこの巻には、動物をかけ合わせてヘンテコな動物を作るというウナギイヌのアイデアの元になったギャグが載っているのですが。)
第17巻もウナギイヌが表紙ですが、この巻ではウナギイヌはちょっとだけしか登場しません。

ウナギイヌが初めて登場するのは第11巻の終わり頃です。当初は1回だけ登場させて終わりにする予定だったのが、人気が出たので何度も登場するようになったそうです(13巻の解説より)。その第12巻あたりから『天才バカボン』のハチャメチャ度は増していきます。
実は第14巻で登場している「ノラウマ」のほうが、ウナギイヌよりもアナーキーで強烈なキャラクターです。(人気という点では、ウナギイヌのほうが愛らしいキャラクターだったので人気が出たのでしょうね。)

初期の『天才バカボン』は普通のギャグマンガでしたが、上記の時期は「実物大マンガ」「フキダシの中に絵を描いて、絵の場所に字を書いたマンガ」「左手で書いた」などの実験作も登場し、面白ければなんでもいいという世界が徹底されています。そして挙げ句の果てには「赤塚先生が愛読者の「くだらない、やめろ!!」の声に連載を断念」という「急報」が『少年マガジン』に掲載され、連載は終わってしまいます。ところが実はそれもギャグで、実際に3回休んで読者をだました後で復活するという凝った演出でした。この時期の作品が収録されている第15巻には解説で「連載を断念」のエピソードにも詳しく触れています。
実験作については、ただの実験かというとそんなことはなくギャグマンガとして圧倒的に面白いものになっています。私自身はこの頃の『少年マガジン』を毎週欠かさず読んでいたわけではないのですが、かなりの頻度で読んだり、知人の家にあるのをまとめて読んだりして、リアルタイムに近い状態で体験しました。以前、この頃の作品をまとめて読みたくなって当時出ていた単行本を古本屋で探したことがあるのですが、なかなか見つかりませんでした。実験作はあまりにもバカバカしいと判断されたのか当時の単行本にさえも収録されなかったようです。

この時期の『天才バカボン』は実験作以外の普通の(?)作品も破壊的なギャグにあふれています。私の主観では、ウナギイヌが登場する第11巻あたりから徐々にテンションが上がってきて、「最終回」が収録されている第15巻と、その直前の第14巻あたりがピークだと思っています。もちろん好みが違えば異論があるかもしれません。「その時期だけでは天才バカボンというマンガの本質はわからない」という考え方もできます。また「これを買えばいい」とマニュアル的に解説してしまうのは、作品の本来の楽しみ方とは違うのではないかという気もちょっとはします。いずれにしても、この時期はとにかく読者を驚かせてやろう、面白いことをやろうと、作者自身が乗りに乗っていたのがよくわかります。
竹書房版 第11巻〜第15巻

この文庫版のシリーズは各巻の解説もなかなか読み応えがあります。
posted by あつこば at 11:26| Comment(0) | TrackBack(0) | メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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