来月21日には普天間基地がある宜野湾(ぎのわん)市で『Peace Music Festa! '09 from 宜野湾』が行なわれます。多くの人がこのイベントに集まり関心も高まるでしょうから、この機会に普天間基地のことをおさらいしておきましょう。
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現在、普天間基地がある場所は、もともと集落や田畑などでした。沖縄を占領したアメリカ軍が「本土決戦に備えて」滑走路を建設したそうです。本土決戦はありませんでしたが基地として使い続けました。
もともとの土地がどのような区画だったのかを示した図が宜野湾市のサイトに掲載されています。
http://www.city.ginowan.okinawa.jp/2556/2581/2655/2685/14173.html
本土にある米軍基地のほとんどは国有地です。しかし普天間基地の場合は約92%が民有地だそうです。
つまり、戦争でむりやり取られたままの状態で、今でも基地として使われているわけですね。
古い基地ですからかなり老朽化していて、滑走路は波打っていて使いづらいそうです。

この普天間基地を閉鎖し、「代替施設」という名目で同じ沖縄の辺野古(へのこ)に、新しいピカピカの基地を日本の税金で造ろうとしているわけです。
たしかに普天間基地は、閉鎖し返還されるべきです。
宜野湾市のど真ん中で広大な面積を占めていますから、街はドーナツのようになってしまっています。

(宜野湾市のサイトより)
宜野湾市に住んでいる人達は基地の反対側に行くためには、基地のまわりをぐる〜っと回らなければなりません。これは街の発展を大きく妨害しています。
そして、普天間基地に所属している米軍のヘリコプターが、住宅地の上で爆音を撒き散らしながら訓練をしています。今年の6月には11機ものヘリコプターが住宅地の上を旋回し、問題になりました。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-146395-storytopic-1.html
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-06-27-M_1-029-1_005.html
事故の危険性もあります。
200311月に普天間基地を上空から視察したラムズフェルド米国防長官(当時)は「事故が起こらないほうが不思議だ。3〜4年以内に閉鎖しなさい」と指示したそうです。
http://www.city.ginowan.okinawa.jp/DAT/LIB/WEB/1/00257_00003.pdf
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-03-07-M_1-005-1_001.html
そして、2004年の8月13日には、普天間基地に所属しているヘリコプターが、近くの沖縄国際大学に墜落しました。すぐ近くの住宅に落ちたら大惨事になるところでした。

米軍大型ヘリ墜落事故が明らかにした訓練飛行の危険性(宜野湾市のサイトよりpdfファイル)
https://www.city.ginowan.okinawa.jp/DAT/LIB/WEB/1/00277_00004.pdf
こうしたイメージがあるので、普天間基地というと「ヘリコプターの基地」というイメージがあります。しかし、実際には普天間基地にはKC-130Fという空中給油機(空飛ぶガソリンスタンド?)なども所属しています。
そして、普天間基地にはF/A-18戦闘攻撃機など外からやってくる機体も多いのです。これは普天間基地が同じ沖縄にあるさらに大規模な嘉手納基地の補助的な役割も持っているからです。
普天間基地のさまざまな機能は、米軍再編の計画により全国各地に拡散されることになっています。詳しくは以下に書いています。
http://atsukoba.seesaa.net/article/67855417.html
普天間基地にいるのは、アメリカ軍の海兵隊です。
Wikipediaによると、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E5%85%B5%E9%9A%8A
↓ここから引用
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アメリカ海兵隊は上陸作戦、即応展開などを担当する外征専門部隊である。
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↑引用ここまで
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E6%B5%B7%E5%85%B5%E9%9A%8A
↓ここから引用
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海外での武力行使を前提とし、アメリカ合衆国の権益を維持・確保するための緊急展開部隊として行動する。
--中略--------
本土の防衛が任務に含まれない外征専門部隊であることから「殴り込み部隊」とも渾名される。
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↑引用ここまで
となっています。
つまり、外に出かけていって相手の国を攻撃する部隊ですね。
実は普天間基地にヘリコプターが一機もいない時期がありました。2007年の初めです。
↓ここから引用
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「静かな普天間」が実現した。
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↑引用ここまで
(1月28日、沖縄タイムス)
↓ここから引用
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米軍普天間飛行場のすべての所属ヘリが不在になっていることが五日分かった。
--中略--------
ヘリの「不在」は、日米両政府が主張する同飛行場の軍事的重要性に疑問を投げ掛けている。
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↑引用ここまで
(2月6日、沖縄タイムス)
普天間基地のヘリコプター部隊は「日本を守っている」のではなく、イラクでの戦争や演習にでかけていたのです。
「日本を守っている」のではないのですから、辺野古の基地は、そもそも造る必要は無いんですね。

そして、普天間基地は、いますぐ閉鎖するべきです。
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P.S.
普天間基地と辺野古との地理的な関係とその意味については以下に書いています。
http://atsukoba.seesaa.net/article/45133566.html
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8月25日修正
本文中の「アメリカ軍が沖縄を占領した時に」を「沖縄を占領したアメリカ軍が」に変えました。
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所在部隊は手をこまねいて、何も
しないと言えますか??
外征部隊、なぐり込み部隊ですので、
本土防衛の前に、その策源地を攻撃
することになるのでは??それって
「攻撃は最大の防御」ですよ。
そもそも、ある程度極東地域が平和
な状況下では、部隊をアフガン等に
派遣する事で練度を維持向上させる
ことが即日本防衛を放棄することとは
到底思えない。
戦争を美化し正当化する人に永遠に許しはないし自由もないでしょう。いかなる理由があろうと人類の普遍的価値である命や人権を奪うことはしてはなりません。
そもそも軍や武器を持たず同盟なんてやめて討論で勝ち負け争うのではなく対等な対話で過去の罪を伝え続け自らを裁き和解し敵対から友好に向いそもそも敵を作らずゆうじを作らないひ戦のやり方が適切。20世紀の遺物の軍事同盟はせかいたいせんの原因だし要らねぇよ。今は21世紀だ。
認識の違い考えの違いを暴力で解決することにnoと言いたいね