今回はコンサートそのものではなく、翌日、辺野古(へのこ)を訪れた加藤登紀子さんの画像です。
辺野古テント村では、おじいやおばあ達の話に耳を傾けていました。


米軍のキャンプ・シュワブと辺野古の浜との間には有刺鉄線のフェンスが張り巡らされていて、そこには全国各地から来た人達のメッセージが書かれたリボンがたくさん結ばれています。
加藤登紀子さんは、いつくかのメッセージを声に出して読み上げていました。

対照的だったのが北澤俊美防衛大臣です。26日に辺野古を視察したのですが、米軍キャンプ・シュワブの通称「VIPヒル」(!)という丘から観たそうです。そして辺野古のテント村には近寄りもしませんでした。
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-09-26-S_008.html
沖縄では県や名護市長などと会談し、26日夜の記者会見では、記者からの「シュワブの近くでは座り込みをずっと続けている人達もいて、そういう方々からお話を聞くということは今回考慮になかったのでしょうか?」という質問に対し、
↓ここから引用
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実は、私、座り込みをしているということを知らなかったのが事実です。しかし、明らかな意思表示の人達というのは、意見がわかりますから訪ねていく必要がないだろうと思い、(以下略)
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↑引用ここまで
と答えています。
http://www.mod.go.jp/j/kisha/2009/09/26a.html
座り込みをしている人達がいるということを、官僚が大臣に言わなかったのでしょう。官僚の側からしたら、座り込みなど「無かったこと」にしたいでしょうから。
それにしても防衛大臣なのですから知っていて当然のはずです。1999年に閣議決定までしていた辺野古沖案が撤回されたのはなぜだと思っているのでしょうか?
民主党は「脱官僚」を掲げているのですから、官僚に頼るのではなく、市民の声に直接耳を傾けるべきです。
「意見がわかりますから訪ねていく必要がない」という北澤大臣は、反対している市民の声など聞く必要がないと言っているに等しいです。
私はこの5年間、辺野古で座り込みをしている何人もの人に話を聞いてきました。それぞれの人が、沖縄に対する思いや、自分のアイデンティティ、生活、葛藤をかかえて、そこに座っています。ひとりひとりが抱えているものはそれぞれ違います。
私は北澤大臣については、それほど詳しくは知りません。
以下のブログを書いている方は期待感を持っているようです。
http://blog.kajika.net/?eid=988672
私も今回の件だけで断罪するようなことは避けたいと思います。

(画像は防衛省のサイト http://www.mod.go.jp/j/news/youjin/2009/09/25.html より、ルース駐日アメリカ大使と会談した時のもの)
さて、その後、北澤大臣が「普天間基地の沖縄県外への移設は難しい」という考えを示したことに対して、県外移設を主張していた民主党の岡田外務大臣は「閣僚に慣れておらず、率直に言い過ぎ」と苦言を言いました。
http://news.kanaloco.jp/kyodo/article/2009092901001100/
そして、沖縄を訪問した前原沖縄担当大臣は、辺野古での計画は「時間がかかりすぎている」ので「移設が早く進むような新たな代替地を模索しなければならない」と述べました。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091004-OYT1T00095.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091003/stt0910031920018-n1.htm
辺野古での計画は、進める側からすると、まさに「時間がかかりすぎて」います。この先も進めようとすると、もっと時間がかかるでしょう。永遠にできない可能性が充分にあります。
以前、このブログでも紹介しましたが、前原議員は辺野古での基地建設計画について「白紙にするべきだ」と発言しています。
http://atsukoba.seesaa.net/article/113187935.html
民主党は11月の日米首脳会談に間に合うように意見を調整しなければなりません。ぜひ、市民の側に立った懸命な判断をしていただきたいものです。


座り込みを続けている辺野古のテント村の最新の画像です。テントの横には新しく「民意は基地建設NO」と大きく掲げられていました。