2010年07月15日

日米実務者協議の前に各社が微妙に違う報道

本日(日本時間では明日16日)から始まる日米実務者協議に関する報道は、各社の内容が微妙に違っています。

毎日新聞
在日米軍再編:普天間移設 「8月末結論」見送る 政府、工法など複数案提示へ
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100715ddm002010070000c.html
↓ここから引用
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代替施設の位置や工法について、日米共同声明に明記した期限の8月末時点では専門家による見解にとどめ、政府方針とはしない方向で調整に入った。
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政府高官は14日夜、「実務者協議とその後の外務・防衛担当閣僚の協議は別次元の話だ」と述べた。
--中略--------
自民党政権下での日米合意は辺野古沿岸部を埋め立て、2本の滑走路をV字形に配置するとしていた。
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鳩山前政権ではこの案を微修正し、海底のヘドロを再利用する環境配慮型の埋め立てにする案が有力視されていた。
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これに加え、防衛省内では滑走路を1本にし、より沖合に移動する案が検討されている。
--中略--------
日米共同声明では「代替施設の位置や工法に関する検討作業を8月末までに完了させる」と明記していた。
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しかし、参院選大敗の影響もあり、外務省内でも「8月末は専門家の見解をまとめるだけ」(幹部)との見方が大勢だ。
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↑引用ここまで

よく読むと新しいことはあまり書いてありません。
「8月末」に関しては、たしかに日米の共同文書では、「専門家による検討」を「完了させ」としか書いてありませんので、これを「政府高官」は都合よく解釈しようとしているようです。


読売新聞
普天間移設で日米協議再開へ、工法など決定難航か
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100715-OYT1T00094.htm
↓ここから引用
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第1回専門家協議は6月21日に東京で開かれたが、参院選のため中断していた。
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今回の協議には、日本側から外務省の船越健裕日米安全保障条約課長と防衛省の芹沢清日米防衛協力課長、米側からメア国務省日本部長らが出席する予定だ。
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関係筋によると、第1回協議で、日本側は「11月28日に沖縄知事選があり、それ以前に一つの案に決めても、沖縄の理解を得られる保証はない」などとして、8月末の段階では、複数案の併記にとどめることを提案。
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だが、米側は「11月中旬のオバマ大統領訪日に間に合わなくなる」などとして、一つの案に決めるよう求めたという。
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↑引用ここまで

6月21日の第1回専門家協議の時点で、日本側はすでに「複数案」の提案をしていたんですね。

続けて引用します。

↓ここから引用
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政府と沖縄側との調整は参院選後、再開されていない。
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参院選の比例選では、県外・国外移設を求める社民党が沖縄県内で最多の約12万票を獲得するなど、県内移設への反発の強さが改めて鮮明になった。
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調整は仙谷官房長官が中心になる見通しだが、「長官が動く状況ではない。専門家協議の行方を見守るしかない」(首相周辺)状態だ。
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↑引用ここまで


朝日新聞は、いささかセンセーショナルな見出しです。
辺野古「埋め立て」に回帰 「くい打ち桟橋」方式は断念
http://www.asahi.com/politics/update/0714/TKY201007140577.html
↓ここから引用
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菅内閣は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で、同県名護市辺野古に造る代替施設の工法を2006年の日米合意と同じ「埋め立て」に絞る方針を決めた。
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鳩山前内閣で検討した「くい打ち桟橋」方式は費用などの面から断念した。
--中略--------
代替施設をめぐっては、鳩山由紀夫前首相が在任中、くい打ち桟橋方式での建設を検討していた。
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しかし、防衛省が試算したところ、工費が1兆円以上かかり、従来計画の約4千億円を大きく上回ることが判明。
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工期が長期化し、14年の完成期限から大幅に遅れることも分かった。米政府も「攻撃に脆弱(ぜいじゃく)」と反対しており、現実的ではないと判断した。
--中略--------
埋め立てによる建設の方針はすでに米政府に伝えられており、米側も了承している。
--中略--------
埋め立てであれば、地元企業が参入でき、地元の理解が得やすくなるとの期待感も政府内にはあるが、地元に受け入れられる見通しは立っていない。
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滑走路の本数などは日米間でもまだ完全に固まっていない。
--中略--------
ただ、従来計画から位置を大きく変えずに滑走路を1本にすると、悪天候など視界の悪い時に装置を使う計器飛行時の経路が北東(名護市内)か南西(宜野座村内)のいずれかの集落の上空にかかることになる。
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沖合への大幅移動は環境影響評価(アセスメント)のやり直しが必要となるため、民家が少ない北東の集落上空にかかる案を検討しているという。
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この場合はV字形以上に事故などの危険性や騒音が増すため、地元は強く反発すると見られる。
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↑引用ここまで

鳩山首相が「辺野古にせざるを得ない」と発言した頃、「辺野古回帰」という言葉が報道されました。
今度は「埋め立てに回帰」ということで、政権を批判したいという意図を感じる見出しです。ですが、書かれている内容は正当だと思います。


時事通信
代替滑走路は複数案に=普天間移設、沖縄に配慮−政府
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010071500037
↓ここから引用
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政府は14日、両国の専門家協議で8月末までに決める滑走路の具体的な場所や工法について、結論を一つに絞り込まず、複数案とする方向で米側と調整に入った。
--中略--------
鳩山前政権下で検討されたくい打ち桟橋工法は米側が「テロ攻撃にぜい弱」などとして難色を示しており、見送られる可能性が大きい。
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↑引用ここまで

こちらの記事では、「くい打ち桟橋」方式は「見送られる可能性が大きい」となっています。結果的にはそうなるのでしょうけれど、朝日新聞の「断念」という報道はちょっとフライング気味なのかもしれません。


日テレ
実務者協議、複数案で議論へ 普天間移設
http://news24.jp/articles/2010/07/15/04162832.html
↓ここから引用
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日本時間16日から始まるアメリカ側との実務者協議で、日本側は移設を予定している沖縄・名護市辺野古での滑走路建設について、3つの案をベースに議論を始める方針。
--中略--------
今回の協議で、日本側は、自民党政権時代に日米が合意したV字形滑走路や、鳩山内閣の下で検討されてきた名護市辺野古の沖合に滑走路を建設する案に加え、新たな環境アセスメントの必要がない現行案に近い位置に一本の滑走路を建設する新案をアメリカ側に提示する方針。
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政府関係者は、3番目の案を「最も有力な案として提示したい」と話しており、この案を軸に具体的な議論を始めたい考え。
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↑引用ここまで

この記事によると「3つの案」というのは、

1.V字滑走路案
2.くい打ち桟橋案←★7月16日、訂正しました。
3.滑走路一本化案

ということのようです。
(★7月16日、訂正しました。
http://atsukoba.seesaa.net/article/156489167.html

このように各社の報道内容は微妙に違います。
日米実務者協議が始まる前の、さまざまな関係者からのリーク情報にもとづく憶測記事なので、こういうことになるのでしようけど。

posted by あつこば at 10:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 普天間「移設」関連 2010年6月〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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