続けてQ&Aを進めたいと思います。
Q:そもそも米軍はなぜ日本にいるのでしょうか?
米軍は日本を守るためにいるわけではないのでしょうか?
A:
■日本に米軍がいるのは「アメリカの都合」
軍事アナリスト 小川和久さんの『日本の防衛力』によると日本列島は、
----------------------------------------------------ここから引用----
アメリカが世界のリーダーであり続けるために必要不可欠な戦略的根拠地
-----------------------------------------------------引用ここまで---
だそうです。
もうひとり軍事評論家として有名な江畑謙介さんの『米軍再編(旧版)』によると、日本にある米軍基地は、
----------------------------------------------------ここから引用----
米国の世界戦略から見て戦略展開拠点(PPH)として位置付けられる最も重要な地位にある。
--------------------------------------------------------------------
それは米国から見て太平洋という広大な大洋を越えた反対側にあり、政治的に安定し、価値観が米国に非常に近く、既に高度な米軍のインフラがあり、さらに経済的に豊かで(従って、米軍施設の建設・維持や運用に関する経済的支援を得られやすい。在日米軍維持経費の70パーセントが日本によって負担されている)技術的にも高度なものを有している(そのため、米軍が作戦上必要とする物資の調達や装備の修理が容易にできる)。
-----------------------------------------------------引用ここまで---
簡単に書くと、
アメリカから他の国に攻めるためには
地球の反対側にある日本は場所的に都合がいい、
それだけじゃなくて日本は安定していて米軍がいやすいし、
おまけにお金まで出してくれる、
という事です。
米軍は、アメリカ本国にいるよりも日本にいたほうが安上がりだし便利なのです。
「思いやり予算」について書き始めると長くなりますので、この話は置いておきます。
前述の小川和久さんの『日本の防衛力』に戻ります。
------------------------------------------------------ここから引用----
[前略]アメリカは、日本で反米運動が高まっても「じゃあ、出ていくぞ」とはいえません。日本に代わって戦略的根拠地を提供できる同盟国は世界中どこにもないからです。
万一、日本が「日米安保解消」という最悪の方向に向かい、日本から出ていかざるをえなくなったら、アメリカは世界のリーダーの地位から滑り落ちるかもしれない。
それほどまでに日米同盟は重いのです。
-------------------------------------------------------引用ここまで---
米軍が日本にいるのは、完全にアメリカの都合ですね。

■アメリカは「在日米軍基地」への攻撃を心配している。
前述の江畑謙介さんの『米軍再編(旧版)』で、太平洋の反対側にあるためにアメリカが米軍を置きたいという地理的な理由を紹介しました。
それに関して、もう少し記述があります。
----------------------------------------------------ここから引用----
在日米軍基地が、一方では予想される作戦地域(戦場)に近いという[中略]都合の良さがあり、また一方では敵の攻撃を受けやすいという条件も有している。
[中略]
そのためにグアム島の戦略的価値が高くなっている一員でもある。
----------------------------------------------------引用ここまで----
つまり日本は、アメリカが海外に出撃して「戦場」にする場所に近くて都合がいいけれども、逆に日本にある米軍基地が攻撃される危険性もある、という事ですね。
だから、沖縄にいる海兵隊の中で、
「司令部」は攻撃されないように「敵」から遠いグアムに移転して、
下っ端の実戦部隊だけは沖縄に残し、
自衛隊とも共同訓練をして自衛隊を鍛えておくわけですね。
■在日米軍は「日本」ではなく「在日米軍基地」を守っている。
江畑謙介さんによると、
----------------------------------------------------ここから引用----
在日米軍基地に攻撃を掛けられる手段としては、特殊部隊によるゲリラ的攻撃とテロ攻撃を除けば、弾道ミサイルあるいは巡航ミサイルによるものしか考えられない。
----------------------------------------------------引用ここまで----
という事で、ミサイル防衛の必要性が出てきたわけです。
そして、
----------------------------------------------------ここから引用----
基本的には米軍のミサイル防衛システムは在日米軍基地と司令部を守るためのものであって、当然、その配備もこの目的に沿ったものになるから、日本全体の(国民に対する)ミサイル防衛能力が高まるということはない。
----------------------------------------------------引用ここまで----
のだそうです。
さて、ミサイル防衛用のPAC3が一番最初に配備されたのは、沖縄の嘉手納基地です。
この嘉手納基地は米国防総省の資料によると、
----------------------------------------------------ここから引用----
極東で最大にして最も利用が活発な米空軍基地
----------------------------------------------------引用ここまで----
ですから、
アメリカは自分たちにとって一番大事だから、
一番最初に守るために
嘉手納基地にPAC3ミサイルを配備したのですね。
【2009年3月2日 追記】
間違いに気が付きましたので訂正しました。
×→日本から見て太平洋という広大な大洋を越えた反対側にあり
○→米国から見て太平洋という広大な大洋を越えた反対側にあり
アメリカが善意で極東の平和と安定を
願っているとでも思っていたのですか?
国益ですよ。国益。
日本を含む極東の安定のためには、
部隊を日本に展開させておくのが一番。
それをPAC-3で守りたいなら、守らせ
ればいいではないですか。いちいち
目くじらを立てる理由がわからん。
どのみち、日本を侵略しようとしたり、
極東の安定を崩そうとする不届き者
にとって、在日米軍は極めて目障りな
存在なのですから。司令部をグアムに
持っていって、より強固な指揮通信機能
が具備されれば、日本人もそれを喜ぶ
べきではないですか??
何をあせって、大文字にして訴えたいのか
何一つ理解できませんでした。落ち着いて
書き直したらいかがですか??
「日本を守るため」ではないという米議会での証言
http://atsukoba.seesaa.net/article/44586289.html
「対テロ戦争」に自衛隊を投入
http://atsukoba.seesaa.net/article/44789997.html
日本は敗戦国 アメリカは戦勝国
戦争に負けた国がでかい態度を取ると戦勝国に報復されますよ。
どうしてもアメリカを追い出したければ、戦争してアメリカをぐうの音もいえないほど叩きのめし、ホワイトハウスにJapan GHQを置いてやりましょう。
ほら、沖縄から米軍がいなくなった。
米軍の脅威から世界を救うことにもなった。
口先だけでヘロヘロ基地反対するだけでいなくなると思っている幼稚さ加減が悲しいですね。
サヨクってすぐ「日本はアメリカの属国」だとか「沖縄はアメリカの戦利品」だとか言うのな。
殴り込み部隊云々についても、それは沖縄近海が平時だからであって、有事には日本の鉾となる条約を結んでいるわけです。
沖縄は九州から離れており、広大な琉球列島と領海の防衛の要です。また島なので逃げ場がなく、一度占領されてしまうと、かつての沖縄戦のような悲惨な攻防の末でしか取り返すことは出来ません。140万人近い国民が暮らしているのです。
ここに書かれている事はすべて事実でしょうが、だからと言って沖縄に米軍基地は不要だという結論は、現状では理解し難い。
騒音問題や地位協定、事故の危険等とは次元の違う話ではないでしょうか。
冷戦が終わって、仮想敵国が東アジアのあの2国ということであれば、米軍基地は沖縄でなくても、本土に移転しても問題ないわけです。
沖縄に米軍基地がいらない=日本に米軍基地がいらない、ではありません。
どうしても必要ならば、自ら基地受け入れに手を挙げてみろ。
これが本意でしょう。
手を挙げる勇気もない者が、安保や国防のことで意見を言う資格はない、ということです。