2017年08月01日

稲田防衛大臣の辞任と安倍改憲

稲田朋美防衛大臣が、南スーダンPKOの日報問題の責任を取って辞任しました。
自民党の林芳正元防衛大臣はフジテレビの番組「新報道2001」で「(安倍晋三首相に)重い任命責任がある」と語っています。
(産経新聞 http://www.sankei.com/politics/news/170730/plt1707300025-n1.html

部隊視察する稲田防衛大臣.jpg
防衛省「部隊視察する稲田防衛大臣」
http://www.mod.go.jp/j/photo/2017/02.html#photo_0210k

「ネット右翼のアイドル」とも呼ばれていた稲田朋美元大臣、注目されるようになったのは、日中戦争当時の南京攻略戦で日本陸軍の少尉が「百人斬り競争」を行ったとの報道内容が名誉棄損だとして遺族らが訴えた裁判の原告側代理人になってからだそうです。
その裁判は原告敗訴が確定しましたが、その後「左派メディア」を糾弾するための法廷闘争が活発化するきっかけになりました。

安倍首相が自分のあとを担う「首相候補」として厚遇した稲田元大臣は、実は三十歳を過ぎるころまで「東京裁判」のことをほとんど知らなかったそうで、大人になってから極右思想に「目覚めた」というかなり危険な人物です。

詳しくは以下をご覧ください。
”ネット右翼のアイドル”稲田朋美防衛大臣辞意〜その栄枯盛衰を振り返る〜
https://news.yahoo.co.jp/byline/furuyatsunehira/20170727-00073818/
防衛相に抜擢された稲田朋美の軍国主義丸出し発言
http://lite-ra.com/2016/08/post-2466.html

自衛隊観艦式において登舷礼(とうげんれい)を受ける安倍内閣総理大臣.jpg
防衛省「自衛隊観艦式において登舷礼(とうげんれい)を受ける安倍内閣総理大臣」
http://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2016/html/n2123000.html#photo0201002

さて、森友学園、加計学園に続いて稲田防衛大臣の辞任で、安倍内閣の支持率が下がってきました。

安倍首相がもくろむ憲法改定も、自民党内で改憲案の早期とりまとめに異論が出てきていて、連立与党・公明党も慎重姿勢になっていると言われています。

安倍首相が戦争放棄を明記した9条1項、戦力不保持と交戦権の否定を規定した2項を残して、自衛隊を認める3項の新設を提案しているのに対して、自民党内での異論としては、2項を廃止し自衛隊を「軍隊」として位置付けたいという案が出ているそうです。
(ロイター https://jp.reuters.com/article/abe-approval-rating-idJPKBN1AG0IQ

安倍首相は憲法を変えるが目的なので、現憲法を比較的守っているように見せかけて、ご都合主義的に「屋上屋を架す」のように条項を増やそうとしていますが。自民党内の異論は「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」という2項を廃止するというのですから、より問題があると言えます。

ただし、自民党内の意見がまとまらないで改憲が進まないのであれば、それはそれで揉め続けていてくれればと思います。

いずれにしても、安倍首相は憲法を変える事に執念を持ち続けていますので、油断できませんね。
 


posted by あつこば at 17:33| Comment(0) | 自衛隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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