国会での「証人喚問」というのは、「参考人招致」と違って嘘をつくと偽証罪に問われるという思いものです。
古くは1970年代のロッキード事件、最近では耐震偽造に関する証人喚問がありました。
今回、守屋前事務次官はテレビ中継は静止画での放送にするように求めていましたが、自民党以外は動画を主張したために、動画で生中継されました。
http://www.asahi.com/politics/update/1026/TKY200710260358.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007102802059902.html
■事務次官とは?
事務次官というとは、「次官」という名前なのでトップという印象がしませんが、実際には官僚のトップだそうです。
しかも防衛庁長官や防衛大臣がコロコロ変わっている中、守屋前事務次官は4年以上という異例の長さで官僚のトップをしていましたから、相当の影響力があったでしょう。防衛省の内部では「神のような存在」とも言われていたそうです。
8月30日に退任するまで、イラクへの自衛隊派遣、米軍再編や防衛庁の省への昇格などで力を発揮してきました。

この画像は今年、1月9日、防衛省に昇格した時の除幕式です。(『防衛白書』より)

前に並んでいる6人のうちの一人、いちばん左側に立っているのが守屋事務次官(当時)です。
きょう行なわれた証人喚問は、自衛隊の給油活動に関する防衛省への疑惑に加えて、軍事専門商社「山田洋行」の元専務(現「日本ミライズ」社長)から守屋前事務次官がゴルフ等の接待を受けていたという問題が重なって行なわれることになったものです。
自民党、公明党からの質問は追求が弱く、特に自民党 深谷隆司 議員の質問は自らの演説のようになっていて聞くに堪えないものでした。
民主党・共産党・社民党の質問になって、核心を突いた質問も出ましたが、割り当てられた時間が少なく、充分に追求できたとは言い難い内容でした。
これまで多く報道されてきた「山田洋行」元専務からの接待疑惑等についてはマスメディアでも報道されると思いますので、このブログではより注目したい点だけに絞って紹介します。
■防衛大臣経験者や防衛庁長官経験者も接待を受けていた!
民主党 川内博史 議員から、山田洋行の元専務から接待を受けた席に他の政治家は同席していなかったのかという質問に対して、他の政治家の同席は認めたものの、具体名については、守屋前事務次官は「きちんとした形でないとご迷惑をおかけしますので」と逃げました。
共産党 赤嶺政賢 議員がさらに追求したところ、防衛大臣経験者や防衛庁長官経験者も同席した事があったらしいことがわかりました。
■沖縄で下地議員がゴルフの金を出した!
社民党 照屋寛徳 議員は、独特ののんびりとした口調で、独自の調査に基づくと思われる情報を突きつけました。
今年の5月に米軍再編で移転の候補にも挙がっていた沖縄 宮古諸島にある下地島空港を見に行った際、下地幹郎 衆議院議員、浦添市長と共にゴルフをし、費用は下地議員が出したということがわかりました。
下地議員は米軍再編問題でもいろいろと動いていた議員です。沖縄の国会議員と市長、防衛省事務次官の間でどのようなやりとりがされたのか、現段階では不明です。
■前那覇防衛局長が土建業者に辺野古での機密文書を渡した!?
守屋前事務次官が、佐藤 勉 元那覇防衛施設局長を通じて、沖縄の特定の土建業者に、辺野古(へのこ)での米軍基地計画の機密図面を渡したのではないか、という疑惑が出されました。
部下を派遣して図面を回収したことはないか、地検の特捜部が押収または任意提出を求めたことはないか、という疑惑も追及されました。
これらに対して守屋前事務次官は否定、本人が関与していないとしても、社民党がなんらかの情報を握っているようです。
■那覇市のクラブでの接待疑惑!?
那覇市松山の「クラブ銀座」という店での接待疑惑も追及されました。
佐藤元防衛施設局長は基地建設に反対する人達が面会を求めた時には物置きのようなところにしか通さなかったにもかかわらず、ホステス達は局長室にフリーパスだったという指摘もされました。
この件に関しても、守屋前事務次官は「承知していない」と答えましましたが、防衛省の倫理監督官であった守屋前事務次官は監督不十分である、という指摘がされました。
これらの多くの問題に関して、今後、他の関係者に対する証人喚問が要求されました。




