しかし、本調査の前に「事前調査」という名目で昨年から調査が行なわれ、その調査には自衛隊も動員、環境アセスを始める前に公開することになっている「方法書」も内容や公開の仕方の問題点が指摘されるなど、極めて問題の多い進め方がされています。
島津康男 前環境アセスメント学会長も「わが国のアセス史上最悪の事例といってよい」としています(注*1)。
沖縄県は、ジュゴン調査は1年だけではなく複数年、行なうように求めています。しかし方法書では複数年の調査については「検討する」としか書かれていません。
また、軍用機が民間地の上空を飛ぶ場合の形態についてもあきらかにされていないなど、方法書は問題だらけです。

(防衛白書より)
これが基地が建設されようとしている辺野古です。海の中で緑色に広がっている部分が珊瑚礁です。右側の海が大浦湾。水深が深く、「大浦湾の地形・堆積物環境の多様性は沖縄島では他に類をみない特異なもの」とされています(注*2)。ジュゴンや珊瑚に限らず、この一体には多種多様で貴重な動植物が生息しているのです。
2004年に行なわれたIUCN(国際自然保護連盟)の世界自然会議では、「ゼロ・オプション(建設しない)を含む複数の代替案を検討すること」という勧告が出ています(注*3)。
(環境アセス「方法書」より 注*4)
現在の基地建設計画は、尖っている辺野古崎の先端にあるキャンプ・シュワブ沿岸兵舎地区をまたがって、辺野古湾と大浦湾を埋め立てることになっています。
これだけではありません。大浦湾の中や辺野古漁港の付近には基地建設のための「作業ヤード」が作られるというのです(下の画像の青い部分)。
(環境アセス「方法書」より)
本土での報道では小さい扱いで、しかも「普天間移設」というわかりづらい表現になっています(注*5)。
また、記事によっては「調査に着手」したことを強調し、順調に進んでいることを印象づけ、その問題点について書かれていないものもあります(注*6)。
小さい記事だと問題点の指摘がされづらいので、
「環境アセスの調査が始まった」=よい事、だと思ってしまう人も多いでしょう。
琉球新報の社説には、以下のように書かれています。
http://ryukyushimpo.jp/news/storytopic-11.html
↓ここから引用
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環境保全を最大の目的とする環境影響評価法の精神を、これほど踏みにじる例もあるまい。単に、アリバイづくりでアセスを実施していると言われても仕方がない。
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↑引用ここまで
明日17日以降、本格的な調査に入ることになりそうです。現地からは、座り込みや阻止行動への参加が呼びかけられています。
現地からの最新情報は、こちらをご覧ください。
http://henoko.jp/info/
携帯版
http://henoko.jp/infom/
辺野古での基地建設計画について書いた文章は、以下に目次を作っています。
http://atsukoba.seesaa.net/article/70417549.html
以下もご参照ください。
「沖縄はもうだまされない」
http://www.ryukyu.ne.jp/~maxi/
「ジュゴンネットワーク沖縄(暫定ブログ)」
http://jaga.way-nifty.com/dugong/
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注*1 沖縄タイムス 社説
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20080316.html
ネットでは公開されていませんが、15日の紙面に詳しい評論が掲載されています。
注*2 辺野古ジャングサウオッチ
http://www.nacsj.or.jp/old_database/henoko/henoko-070129-ikensyo.html
注*3 沖縄平和ネットワーク会報「根と枠」第66号
http://jaga.way-nifty.com/dugong/files/080305_OPN66_2.pdf
注*4 環境アセス「方法書」は、以下で読むことができます。
http://www3.pref.okinawa.jp/site/view/contview.jsp?cateid=68&id=16147&page=1
http://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/kakubu/03tyoutatubu/tyoutatubu.html
注*5「普天間移設」という言葉の問題については以下に書いています。
http://atsukoba.seesaa.net/article/67855417.html
注*6 たとえば『日経新聞』の以下の記事などは問題があると感じています。
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080316AT3S1500L15032008.html





こんなに綺麗な珊瑚礁があるのにもったいないです。
私の今年のオリジナルCカードは珊瑚でした。
是非とも守っていきたいものです。